オウンドメディアの重要性は、コロナで営業活動がオンライン化したことで、一層高まった。しかし、企業の中には「見づらい」「分かりづらい」、そんなサイトがあるのも事実。効率的に改善できるメソッドとは。
1972年設立のアシストは、パッケージソフトウエアの販売やコンサルティングを行う企業だ。DX推進技術本部の八木康介氏によると、顧客の製品選定までの情報収集のプロセスのうち、以前は営業担当者への直接の問い合わせ(=“見えるプロセス”)が過半を占めていたが、3~4年前で60%、今や80%近くがイベントや展示会、ウェブサイトといった“見えないプロセス”で情報収集した上で製品を選定するようになってきているという。さらに、「コロナ禍でイベントや展示会の開催が減った今、一層ウェブサイトが主戦場になっています」。
オウンドメディアの強化ステップ
製品選定に至るまでの顧客体験として、自社が管理できるオウンドメディアの重要性は高まっている。しかし、そのオウンドメディアが「見づらい・わかりづらい・力のない」などの状態では、顧客が訪問しても商品購入や問い合わせにつなげることができない。
そこで、八木氏はオウンドメディアの強化ステップとして3段階のステップがあるという。本講演では、3段階のうち中でも特に重要な、❶サイト制作と❷サイト基盤(コンテンツ管理)の確立について詳しく説明した(図)。
まず、❶サイト制作におけるポイントを説明。八木氏は「エラーやミスがあるサイトを使用しないユーザーは91%」「ウェブサイトの見た目がブランド全体のイメージを左右するという感じるユーザーが75%」などの調査を明示し、サイトのクオリティがコーポレートブランディングに影響を及ぼし、サイトのクオリティが悪いとブランドイメージも低下してしまう可能性を示唆する。しかし、サイトの規模が大きくなればなるほど、人手の問題でサイトの質を保つのが難しくなってくる。
同社が販売する「Siteimprove」は、サイトをクオリティ・アクセシビリティ・SEOの3つの観点でスコア表示するツールで、中部国際空港セントレアなどでも導入されている。「自社のサイトが100点満点中何点なのか、また自社サイトが業界の平均点と比べてどうかも確認できます。このような観点でウェブサイト自体のクオリティの底上げを行うことで、品質の高いサイトを提供できます」。
見やすく、管理し易い状態に
続いて、❷基盤の確立のポイントを説明。ウェブサイトの訪問者は自分の課題が解決されることを期待して訪問していることから、サイトから離脱してしまうことを防ぐためにもコンテンツの充実が必須だ。しかし、数千~数万ものコンテンツが掲載されている状態では、サイト訪問者が目的のデータにたどり着けないという弊害も生まれてしまうため、コンテンツの整理整頓も重要となる。
コンテンツの整理整頓には、同社のCMS「NOREN」が有効だ。これは、国内750社以上が導入。「NOREN」が選ばれる理由を八木氏は「NORENは一般的なPCスキルで自由にコンテンツ作成可能です。また、管理者と訪問者それぞれにとって分かりやすい構造は一致しないことが多いですが、NORENではコンテンツ管理構造とウェブサイト構造を分離し、紐付けることができます。このテレワーク時代でも、自宅や外出先からスピーディーにコンテンツの更新が可能で、セキュリティ対策も盤石です」と語った。
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