JX通信社は、SNSをはじめとするビッグデータを迅速に集め、なおかつ不要なノイズを除去し、顧客が真に求める情報のみを抽出するSNS分析サービスを提供する。そんな同社が語るのは、昨今のSNS上における炎上が起こる仕組みとその解決策だ。
炎上自体はSNS普及以前から存在していた。例えば、公的な場での不用意な発言をきっかけに、大勢から批判される状況も「炎上」であり、幾度となく繰り返されてきたとJX通信社の松本健太郎氏は指摘する。それがSNSと結びつき、炎上はより日常的に、かつ拡散速度も上がったという。
それでは、炎上を避けるにはどうしたらよいか。松本氏は、「人間の本質に目を向ける必要があります」と語る。
行動経済学の視点で見る炎上
炎上の背景を分析するため、行動経済学から「マジックミラー錯覚」と「内集団バイアス」を引用する同氏。
マジックミラー錯覚は「自分の発言について、他人は全く気付かないだろうと感じる錯覚」を指す。例えば、政治家や芸能人の失言。その大半は、目の前に“見える”記者や聴衆ばかりに意識を向け、“見えない”場所にいる人たちへの意識が欠けてしまったのが原因。昨今、頻発したバイトテロも「どうせ自分の友人しか見ていないだろう」という勝手な思い込みが炎上につながったのだ。ただし、これは従来型の炎上の原因だという。
対して、内集団バイアスは新しいタイプの炎上の原因だ。特定の集団に対する好感度が高まると、バイアスがかかり“無条件で”好意的な態度をとる、というもの。
例えば、とある生命保険のカレンダーの一節に「持つべきものは子」ということわざが記載されていた。すると、これを非難する投稿がTwitter上で瞬く間に拡散したのだ。「同社の主要顧客も50代以上の子どもがいる層なので(当該層には)当然に見えることわざだが、それを目にする20~30代の人たちにとっては不愉快きわまりないものに映ったのです」。
マジックミラー錯覚が原因の炎上は、発言者や企業の価値観の歪みに起因する。研修を通じて歪みを正すことは可能だが、昨今の炎上原因である内集団バイアスは、自社と他集団の価値観が異なるだけで、両者の言い分は理に適っている場合もある。それゆえ、共感できる価値観同士の泥沼の戦いになってしまうという。「炎上自体は、自社がSNSを運用しているか否かは関係ない点にも注目です。誰かに自社の商品・サービスをSNS上で取り上げられ、勝手に炎上してしまう場合もあります」。唯一の策は大炎上の前に素早く炎上の萌芽を知ることだという。
いち早い水際対策が鍵
そこで、JX通信社が提案するのが「FASTALERT for Marketing」だ。SNSやウェブ上から情報を集めるのみならず、不要なノイズを除去し、ユーザーが真にほしい声だけを瞬時に把握することができるサービスだ(図)。
本来、報道機関向けに提供している技術を個別企業向けにカスタマイズしたものなので、探知機能、その精度は折り紙付き。さらに抽出したいキーワードがいわゆる“伏せ字”やロゴ、写真だけといった場合も、言語・画像解析技術で探知が可能だ。
コロナで社会情勢が不安定な中、昨日まで問題のなかった言葉が突然、炎上の引き金になることも。そんな今こそ、炎上リスクに十分備えておきたい。
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