インターナルコミュニケーション新時代 正解がない中で何を目指し、どう実現するか?
リモートワークの常態化で、インターナルコミュニケーションは広報の急務になっています。従業員が会社に期待する報酬も多様になる中で、行動変容につながる社内コミュニケーションの在り方とは。広報が取り組むべき打ち手を考えます。
『一体感』が崩れる、その前に!インターナル広報
インターナルコミュニケーションを活性化させ、事業の成長を後押しする役割を担う社内報。今回はマクロミルの社内報制作の裏側に迫ります。
マーケティングリサーチ会社、マクロミルの社内報『ミルコミ』。コンセプトは「マクロミルの“リアル”を伝える」。事実の裏にあるストーリーや、社員一人ひとりの本音に深く迫ることによって刺激を受け、何かを考えるきっかけを得ることを目指す。
2020年12月28日発行号の特集テーマは「先輩たちの軌跡」。フリーペーパーの広告営業から中途入社した女性営業社員の歩みを自身のモチベーショングラフと共に描いた。当初本人はマーケティングの知識もなくトラブルだらけだった。「もしあなたのような意識の後輩が入ってきたらあなた自身怒ると思う」と先輩に言われるほど周囲に迷惑をかけたという。しかし年間契約のクライアントを担当するチームに異動し、一つひとつの案件を丁寧に対応することに励み、先方から「営業の対応が良い」とのコメントをもらえたと明かす。
「取材先は全社員向けに広く公募することもありますが、この時は『この人なら』と目をつけておいた方に個別で依頼しました。写真は以前別の取材で撮ったカットを用いて、取材はオンラインで行いました」と社内報を制作する同社コーポレートコミュニケーション・IR本部 広報・ブランド・マネジメントユニット マネジャー下瀬貴子氏は語る。
2021年3月31日発行号の特集は「マクロミルらしさ再発見!」。社内アンケートで判明した同社の「互いを尊重し称え合う文化」につき各社員からエピソードを集めた。人事本部の社員は新卒採用の進捗をTeamsで報告し、メンバーから「発表わかりやすかった!」とフィードバックをもらえ、自らも誰かを称えようと思ったと語る。「一人ひとりがその時どういう気持ちだったかを具体的に描くことで読者の心も動くと信じます」と下瀬氏。
2021年6月30日発行号の「あの人の『スキ』がある まち歩き MAP」では...