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2016年ヒット商品のPR

製造販売元が変更、消費シーン拡大で成功なるか

モンデリーズ・ジャパン「オレオ」「リッツ」「プレミアム」

「イソジン」など各社でブランドライセンス契約の終了が続いた2016年。8月末には菓子製品「オレオ」「リッツ」もヤマザキビスケットとの契約を終え、モンデリーズ・ジャパンが製造・販売を開始。新たなブランドとしてPRを始めた。

9月6日に開催された発表会は、テレビCMの発表会と新商品発表・試食会の2部構成とした。

9月12日、店頭に並んだ「リッツ」のパッケージが以前と変わった――。多くの日本人にとってなじみのある菓子「オレオ」「リッツ」「プレミアム」の製造・販売元変更は、多数のメディアで驚きをもって報じられた。ネット上でも長年親しんできた菓子の味の変化を心配する声が集まり、その反応は「国内製から中国製に変わっても大丈夫?」「黙って出されたら味の違いは分からないかも」「見た目はほぼ同じ」など様々だ。

45年以上にわたってライセンス製造・販売を行っていたのは、山崎製パンの子会社であるヤマザキビスケット(旧ヤマザキナビスコ)だ。モンデリーズ・インターナショナルとのライセンス契約が8月末に終了し、モンデリーズ・ジャパンによる製造・販売がスタートした形だ。

同時に「オレオ」「プレミアム」を含む3ブランド8製品も変更となったことで「既存ファンを引き継ぎつつも、新たなブランドイメージを確立する」という、PR活動としては非常に難しい舵取りを迫られている。

安全性とメッセージを前面に

「リッツ」のCMでは俳優・長谷川博己を起用し、気軽に「すきなもののせてみよー」というイメージを表現した。

モンデリーズ・ジャパンのマーケティング本部 カテゴリーマネジャーの森繁弘氏によると、「リッツ」はインドネシア、「オレオ」は中国の工場で製造している。海外の工場での製造を初めて公表したのは5月11日の記者発表会の場だった。「もちろん会社として、現地の最新鋭の技術や安全性について情報発信しつつ、各ブランドのマーケティングでは、ブランドが大切にしているメッセージをしっかりと伝えています」と森氏は語る。

例えば、オレオの場合は家族の絆を描くため、「すべてのお子ちゃまたちへ。」というタグラインを用いて「オレオがあるだけで、家族があつまる、笑顔があつまる」というイメージを表現している。

一方、ホームパーティーなどで楽しむイメージが定着している「リッツ」では、「性別問わず愛される」「肩ひじを張らなくても食べられる」という新たな商品イメージを表現するために、俳優・長谷川博己を起用した。友人がそれぞれ好物を持ち寄って自由にリッツを楽しめるよう「すきなもののせてみよー」をテーマにした新しい「リッツ・パーティー」を提案し、消費シーンの拡大に取り組んでいる。

既存のブランド資産を活かしながら、季節を問わず需要を広げていけるかが今後の課題となる。「元々リッツはパーティー需要が多い11月と12月に山場を迎える商品だったが、通年で気軽に食べてもらえる存在を目指したい」と森氏は説明する。

2017年は「オレオ」上陸30周年

モンデリーズ・インターナショナルの2015年度売上300億ドルのうち、ビスケット製品は約4割を占めており最大カテゴリーとなっている。一方、日本のビスケット&クラッカーの市場は前年比0.3%増の1324億円(2016年1月~10月/インテージSRI調べ)で、さらなる成長が見込まれており、日本市場に対する期待値は大きいという。

2017年にはオレオが日本上陸30周年を迎えることもあり、重要な節目となりそうだ。「1年かけて日本に新生・オレオの存在を根付かせていきたい」と話している。

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