『TRICK』『SPEC』など人気ドラマ・映画を多数生み出してきた、映画監督・堤幸彦。近年、宮城や愛知、大分など自治体と映像制作を手掛け、地域活性化に取り組んでいる。民間を巻き込んだこれらのプロジェクトは、いかに自治体や市民を動かしたのか。

5月18日、高浜市の中央公民館で対談が行われた。
地域に必要なアクションを提言
5月18日、愛知県高浜市の中央公民館で「愛知・高浜の防災を宮城・気仙沼に学ぶ」と題したイベントが開催された。当日は高浜市民を中心に350人が来場し、堤幸彦監督が2011年から気仙沼で撮影してきた映画『Kesennuma,Voices. 東日本大震災復興特別企画~堤幸彦の記録~』の第三弾作品が上映された(第一弾、第二弾はTBSオンデマンドで配信中)。
堤監督はこの作品を制作する傍ら、2012年には高浜市民が出演する映画『タカハマ物語』を監修したほか、2014年春には大分市のシティプロモーションの一環でウェブドラマ『ADあべ君』を公開している。
これらの活動を経て立ち上がったのが、堤監督の地元でもある東海地方で映像クリエイターやメディア・広告業界関係者が連携した「東海アクションプロジェクト」。堤監督が率いるクリエイティブチームのもと、映像制作などを通じて地域に必要なアクションを提言していくという取り組みだ。
今回は「自治体は民間や企業の力をどのように活用していくべきか」をテーマに、堤監督と吉岡初浩・高浜市長の対談が実現。地元の男子中学生を主人公とした『タカハマ物語』の制作秘話、そして高浜市に訪れた変化について語っている(以下、敬称略)。
地場産業の「鬼瓦」が題材に
