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費用ゼロで商品を売るアイデア

ギャルママ×起死回生を図る中小企業にメディアが注目

カワキタ

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ギャルママの工場見学にカメラも潜入
実際、どんな風に商品が作られているのかを共同開発者のギャルママたちに見てもらうため、工場見学を実施。単なる「工場見学」だが、多くのメディアが取材に訪れた。絵作りにお金をかけずとも、シーンそのものがメディアの関心を集めた。

一冊の雑誌をヒントに、新たな販路を見出した従業員12人の小さな会社。構想段階に、たまたま居合わせた新聞記者に話したことを機に、製品開発から発売にいたるまで、多くのメディアで露出された。「中小、地域企業こそ広報が必要」と強調する。

ギャルママ雑誌がヒントに

大阪の中小企業4社が連携して、「ギャルママ」と呼ばれる若い母親をターゲットとした商品作りを行う「ギャルママ商品開発部」。誕生は2011年8月。東大阪市でキャラクター雑貨などの企画製造を行うカワキタの河北一朗社長が発起人となり、大阪の中小企業経営者に呼び掛けた。

「自社ブランドで柱を作りたいと考えたことがきっかけ」と話す河北氏。国内市場が縮小傾向の中、売上高の99.5%がOEMの受注型生産であることに危機感を抱き、将来的な海外進出も念頭に「自社ブランドで柱をつくりたい」と考えた。どんな商品が良いかと考えた時に思い浮かんだのが、ベビー・子ども向けの商品。子どもが好きだったことと、東アジアを中心に所得が上がっている現状から、「長い目で見てビジネスになるはず」と考えた。

そんなある日、本屋で目に留まったのがママ雑誌の中でも一際異彩を放つ"ギャルママ"向け雑誌『I LOVE mama』(アイラブママ/インフォレスト刊)。子育てにまつわる話だけでなく、ファッションや美容、ダイエットなど、さまざまな要素が詰め込まれており「ギャルらしい独特のごちゃごちゃ感」に釘づけになった。

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