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THROUGH BOUNDARIES

いつまでも……という願いを煽る傍らで

宇野 全智(禅僧/曹洞宗総合研究センター研究員)

(写真=123RF)

桜の時季を迎えると、日本中になんと桜の木の多いことかと改めて感じさせられます。古今東西を通じて、日本人にこれほどまでに愛されている花はないのではないでしょうか。

その魅力は、美しい色や形もさることながら、開花期間の短さにもあるのでしょう。満開の桜が楽しめるのは長くても1週間ほど。天気によっては3日と持たないこともあります。

1年間の存在価値を一気に解き放ち、一瞬にして消えていく。花火にも似た「引き際の美」が、桜の魅力を一層高めていることは確かです。人はそこに自分の人生を重ね、儚さと、ある種の憧れをも感じ、心を揺さぶられるのだと思います。

忙しさにかまけていると、桜の花はあっという間に姿を消してしまいます。ある老婆の「私はあと何回、満開の桜が見られるのかね」という呟きを耳にしたとき、私自身もリアルな数字を想像し、決して多い数ではないのだとハッとさせられました …

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