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THROUGH BOUNDARIES

思考と動きをゆっくりにしてみる

宇野 全智(禅僧/曹洞宗総合研究センター研究員)

意識的に、「ゆっくり」やってみる。するとコマ落ちしていた感覚が味わえる

(写真=123RF)

アタマの回転が速い、行動が早い。私たちの日常は「ものごとをいかに効率的に処理するか」に重点が置かれがちです。しかし何も対価なく、速くあることは可能でしょうか。何かが必要なら、私たちが速さを得るとき、何を差し出しているのでしょう。

たとえば乗り物で移動するときと、散歩をするときの違いは何か。移動の効率で言えば速いに越したことはありません。一方、道すがら景色を楽しみたいなら、歩くほうが豊かで確かなものに感じられるはずです。映画を早送りで見るとき、登場人物の呼吸や間合い、そこから滲み出る魅力を感じるのは相当難しい。他方、飛び立つ鳥は、すばやく翼を羽ばたかせます。ゆっくりすぎると、空へ向かうことはできません。

ところで坐禅の特徴は、日常の「動」から非日常の「静」に連続的につながる点にあります。意識的に「思考と動きをゆっくりにしていく」ことに、日常生活とは違った価値があると考えるのです …

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