プレミアム・ノベルティ。慣れ親しんだ手法だが、もはや手は出尽くしたのだろうか。大手飲料メーカーやビールメーカーなど、さまざまなブランドのプロモーションを手がける電通 プロモーション事業局の井上政幸氏と、世界三大広告賞のひとつ、「カンヌライオンズ」でプロモ&アクティベーション部門審査員を務めた同事業局の清水真哉氏が、プレミアム・ノベルティが秘める可能性について語る。
ベタ付き景品が棚に置き去りに
おまけ─子ども心にもワクワクした響きだ。もちろん大人にとっても、嬉しいことのはずだ。おまけの語源は「御負」だという。売り手が負けるということは、つまり買い手の勝ちということ。顧客が“勝って”、気分よく買い物をして帰ってもらう。モノの売り買いは本来、そうした楽しいやり取りだ。
メーカーとしては、自社の商品を何よりも売りたい。だから、売り場の棚面積を広げたい。一方、小売としては、面積当たりの売上げを高めたい。では一週間、棚におまけ付きとおまけなしと、どちらの商品を置けばいいだろうか。
現実的に見れば、どんなものでも ...
あと86%