2014年のカレンダーの中でも、消費行動に影響を及ぼしそうなイベントやトピックを『生活行動カレンダー』を発行するクレオの関智美氏が紹介する。2014年は「スポーツ」と「文化」を絡めた販促提案を数多く展開できそうだ。
冬季五輪、サッカーW杯が 上期の消費を盛り上げる
2014年は、2月7~23日にロシアのソチで冬季オリンピック(パラリンピックは3月7~16日)、6月12日~7月13日にブラジルでサッカーのワールドカップが予定されており、スポーツイベントで消費が盛り上がる年だ。
日本で観戦する場合の放送時間に注目してみると、ソチ五輪はフィギュアスケートなど人気競技のオンタイムの放送時間が深夜になる。またブラジルW杯の試合開始時間は、日本で午前1時~10時になり、昼夜が逆転する。2012年のロンドンオリンピックでは人気競技のテレビ放送が深夜になったため、お酒やおつまみ、スナック、デザートなど観戦しながら飲食する食品や眠気覚ましのガム、コーヒー、エナジードリンクなどを購入する人が増えた。今回も深夜の観戦に向けた商品やサービスに需要が高まり、「深夜の観戦消費」が活発化しそうだ。
また、ボルシチやピロシキなどのロシア料理、シュラスコやポンデケージョなどのブラジル料理といった開催地域の食文化に興味を持つ人も増えそうだ。食文化以外でもマトリョーシカなどロシアの民芸雑貨、サンバ、ボサノバといったブラジル音楽などのマーケットの広がりが予測される。他にもワールドカップの決勝トーナメントに合わせて4Kテレビの試験放送が予定されており、4Kテレビも注目だ。
国内イベントのキーワードは “地域”と“歴史”
2013年は『八重の桜』や『あまちゃん』の舞台になった東北が注目されたが、2014年は西の地域でのイベントが目立つ。まず2014年のNHK大河ドラマは『軍師官兵衛』。主人公は戦国武将の黒田官兵衛で、兵庫県や福岡県、大分県などのゆかりの地でイベントが予定されている。