販売促進の専門メディア

           

2014年に効果的な販促・集客策

2014年のアパレル販促、キーワードは顧客接点の増加とリ・ブランディング

文化ファッション大学院大学 ファッションマネジメント専攻 教授 徳岡敬也

037_01.jpg

ファッションの魅力をいかに訴求していくかが求められているアパレル業界。「snidel」はブランディングを確立しながら独自のファッショ発信を行い、グローバル進出にもつなげたブランドの一つ。

専門店業態がファッション市場を牽引

春の到来が遅れ、いきなりの猛暑、ようやく終息したかと思えば続けざまに週末を襲う台風。「業績不振を天候のせいにするなかれ」のファッション業界ではあるが、2013年は「これまで経験したことのないような」自然現象に翻弄(ほんろう)された。そうした中、13年も各地でファッション商業施設の新設や大規模リニューアルが相次ぎ、一様にオープン景気に沸いた。アパレルゾーンを牽引したのは、ファストファッションやコモディティを展開するSPA(製造小売)、小物・雑貨比率を上げたライフスタイル提案型ショップといったところだ。こうした専門店業態の駅ナカ、空港などのトラフィックチャネル進出やテレビCM展開などもトピックとなったが、マーケティング戦略の話題の中心はなんといってもO2O(Online to Offline)であった。

顧客の満足度を高めるネットとリアルの連動

「O2O元年」となった13年。引き続き14年もO2Oが重要なキーワードとなる。インターネットとリアル店舗との双方向送客を指すO2Oは、自然成長期を終えたECにおける販売を伸ばすための有力なマーケティング概念ともいえる。

その背景には爆発的なスマートフォンの普及、それに伴うSNSの利用拡大という一連の流れから、自らがメディアと化してオンラインとオフラインを行き来する消費者の台頭がある。変調した消費行動に対して、アパレル業界もネットとリアルの連動および一元管理化を図り、満足度の高い関係性の構築が急務となり、さらに、あらゆるチャネルを連携させるオムニチャネル化がすう勢となろう。とはいえ、時流だからと闇雲に顧客接点を増加させるだけでは思うような成果は得られない。

あと46%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

お得なセットプランへの申込みはこちら

2014年に効果的な販促・集客策 の記事一覧

電子レシート、iPad、バーチャル試着...販促を面白くする新技術のアイデア5選
小遣いは月8万円。2014年「東京女子」に響く3つの消費キーワード
企業トップに聞くわが社の増税対策
「スポーツ」と「西日本」が熱い-カレンダーから読む2014消費トレンド
2014年のアパレル販促、キーワードは顧客接点の増加とリ・ブランディング(この記事です)
外食業界は「販促依存症」から脱出せよ
大手流通のECサービス拡充で競争はさらに熾烈に!通販業界、2014年のポイント
2014年のコンビニは、地域のほとんどを顧客にする「小商圏フォーマット」確立へ
調剤機能のない店から消える?米国に学ぶ、EC時代のドラッグストア生き残り戦略
消費増税後の百貨店は、モノの価値を伝える「売り方の力量」が問われる
GMS・スーパーの2014販促予測、「PBの二極化」と「オムニチャネル化」が鍵
小売り・プロモーション関連協会 2014年の取り組み
消費増税目前!買い控え対策の第一は「顧客を不快にさせない」接客

おすすめの連載

特集・連載一覧をみる
販促会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する