D&AD賞受賞作品発表 電通 古川裕也氏が特別賞「President's Award」受賞
D&AD賞
2020年度D&AD賞の最終結果が、9月10日に実施されたオンラインセレモニーで発表された。
本年度D&AD賞には、75カ国から34のカテゴリーにまたがる約2万点の作品の応募があった。世界的な新型コロナウイルス感染症の拡大により、260人の審査員は4月から9月の6カ月にわたり、一部のデザイン部門を除いてオンラインでの審査を実施。議論を重ねた結果、618のペンシルを授与した。
そしてオンラインセレモニーでは、2019-2020D&ADプレジデントである、サーチアンドサーチ・ロンドンのケイト・スタナーズ氏がホストとなり、D&ADが提供する最高の栄誉であるBlack Pencilほか、特別賞などが発表された。
本年度のBlack Pencilに選ばれたのは、Burger Kingの代表的な商品、ワッパーを最大35日間展示し、腐りゆく姿を見せることで商品に添加物が入っていないことを強く訴えた「Moldy Whopper」
2つ目は、銃の暴力を可能にする米国の法律の抜け穴に注意を喚起し、アメリカでいかに多くの銃の暴力があったか、その歴史を視覚的に伝える、Illinois Council Against Handgun Violenceの書籍『The Gun Violence History Book』。
3つ目は、「アフリカに帰れ」というSNSへのヘイト的な投稿を削除し、アフリカの魅力を伝えるビジュアルへと変換するアフリカ観光キャンペーン「Go Back To Africa」。
そして、幅広いカスタマイズとユニークなバリエーションを可能にするバリアブルフォント「Universal Sans」。タイポグラフィ部門の作品が、Black Pencilを獲得するのはD&AD史上初となる。
また、特別賞「President's Award」をアジア人で初めて、電通 CDC シニア・プライム・エグゼクティブ・プロフェッショナル/エグゼクティブ・クリエーティブ・ディレクター 古川裕也氏が受賞。同賞は、デザイン、クリエイティブ業界に多大な貢献をした個人をたたえ、その年のD&ADプレジデントから毎年1名に授与される。過去には広告業界からダン・ワイデン氏(ワイデン+ケネディ)やジョン・ヘガティ氏(バートル・ボーグル・ヘガティ)ほか、映画監督のアラン・パーカー氏、デザイナーのジョナサン・アイブ氏、写真家のデヴィッド・ベイリー氏などが...