日本のグラフィックデザインの現在
日本のグラフィックデザイン2020
東京ミッドタウン・デザインハブでは、第86回企画展となる「日本のグラフィックデザイン2020」が開催中だ。
1978年に設立し、現在、会員約3000人を擁するアジア最大級のデザイン団体、日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)。本展では、JAGDAが1981年より発行を続けるデザイン年鑑『Graphic Design in Japan』2020年版の発行を記念し、厳正な選考を通過した約600作品の中から約300点を実物と映像で紹介している。
第22回亀倉雄策賞に選ばれた菊地敦己のブックデザイン「野蛮と洗練加守田章二の陶芸」をはじめ、JAGDA賞2020を受賞した平和希求キャンペーンポスター「HIROSHIMA APPEALS 2019」や、洋菓子店の商品パッケージ、新聞広告、また映像や空間デザインに至るまで、世界に誇る日本のグラフィックデザインの現在を知ることができる。
日本のグラフィックデザイン2020 | |
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開催中、8月31日まで。東京ミッドタウン・デザインハブ(タワー5階)[東京・港区] |
バウハウスの教育を体感
開校100年 きたれ、バウハウス ー造形教育の基礎ー
1919年、ドイツの古都ヴァイマールに、建築家ヴァルター・グロピウスにより開校された造形学校「バウハウス」。昨年、誕生から100年目を迎え、開校の地ドイツはもとより、世界中でバウハウスを回顧する展覧会やイベントが開催されてきたが、昨年から今年にかけて日本を巡回した本展は、東京で締めくくられる。
バウハウスは、ナチスの弾圧を受け、1933年に閉鎖されるまでの、わずか14年という短い活動期間だったが、実験精神に満ち溢れたユニークな教育は革新をもたらし、今日に至るまでアートとデザインに大きな影響を及ぼしている。
本展では、ヴァシリー・カンディンスキーや、パウル・クレーといった当時最新鋭の芸術家たちによる授業を紹介するとともに、その一端を体験することができる。さらに、金属、陶器、織物、家具、印刷・広告など、さまざまな工房での成果や資料など約300点を見ることができる。
また、日本からバウハウスに入学した水谷武彦、山脇巌、山脇道子、大野玉枝の4人の留学生による作品と資料を初めて一堂に集めて紹介している。
開校100年 きたれ、バウハウス ー造形教育の基礎ー | |
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開催中、9月6日まで。東京ステーションギャラリー[東京・千代田区] |
生活の中の美を味わい愉しむ
リニューアル・オープン記念展 I ART in LIFE, LIFE and BEAUTY
サントリー美術館はこれまで、「生活の中の美(Art in Life)」を基本理念に展示・収集活動を行ってきた。「絵や彫刻だけではなく、日常に使う道具や調度に美を認め、生活の中で味わい愉しむ」ことを日本の美意識の特徴のひとつとして挙げ、1961年の開館以来、広く紹介している。
リニューアル後初となる本展では...