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広告を超えて広がる言葉の現在形

現場の女性社員の実感から生まれた言葉の力

ダイワハウス

ダイワハウスが販売する「家事シェアハウス」の売れ行きが好調だ。「働く女性の家事の軽減」を謳う住宅はすでに珍しいものではないが、それでも家事シェアハウスが売れる背景には"言葉の力"があった。

生活者から寄せられた「名もなき家事」の声をランキング化して紹介している。

多くの人が抱えていたモヤモヤを言語化

「家事シェアハウス」とは、社会全体で共働き世帯が増加傾向にあるなかで、家事従事の比率が高い女性の負担を軽減するために、家族全員で家事をシェアできるようにさまざまな工夫やアイテムが盛り込まれている住宅のこと。同社富山支店が全国向けのプロジェクトを立ち上げる中で、女性従業員たちによって生まれた。実は、富山県は共働きが全国で4番目に多い地域。富山支店の女性たちも共働き世帯で、"家事が大変"、"夫がやってくれない"など、一般の主婦と同じ目線で、日々不満に思っていることをあげていったという。

脱ぎっぱなしの靴を片づける、トイレットペーパーを補充する、資源ごみの分別…など、議論の中で料理や洗濯以外にも細かい家事があり、そこにストレスがあることが見えてきた。その時、チームの中で自然な流れで生まれた言葉が「名もなき家事」だった。

大和ハウス工業 総合宣伝部 事業販促企画室 課長の三倉誠司さんは「思いが言語化されているから、生活者からの共感性は高いはず。でもその言葉をPRやセールスに使うのではなく、まずは"名もなき家事"の実態を探るべきではないかと考え、生活者に向けて意識調査を実施しました」と話す。その結果、妻よりも夫が家事と認識している項目が少なく、「名もなき家事」の9割を妻が負担しているなど、これまで見えていなかった女性たちの心の声と実態が浮き彫りになった。

昨年5月、アンケート結果をまとめたリリースを出したところ、「名もなき家事」はメディアに大きく取り上げられた。実は最初のリリースでは、「名もなき家事」を前面に打ち出してはいなかったが、「メディアだけでなく、SNSでも"モヤモヤしていたことを言葉にしてくれた"と共感が生まれ、"名もなき家事"に関するたくさんの意見がアップされるようになりました」(三倉さん)。

この流れを受けて、ダイワハウスの中で「名もなき家事」という言葉の捉え方が変わっていく。「共働き世帯が圧倒的に増えている現在、こうした悩みや課題は今後ますます増えていくのではないか …

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