グーグル在籍時代に女性が働きやすい環境づくりを目指す「Women Will」プロジェクトに参加し、現在は社団法人「at Will Work」の代表として、「働き方」の問題に取り組んでいる藤本あゆみさん。特集の最後に、クリエイティブ職の「働き方」について聞いた。
「何が成果か」の共通認識が必要
――藤本さんは番組制作会社で働いた経験も、広告営業の経験もお持ちです。クリエイティブ職の仕事の生産性や効率性について、どう考えますか?
「働き方」の議論が活発に行われていますが、今は「時間」にばかりフォーカスが当たっています。機械的な単純作業であれば業務時間を決めて、その時間内で生産性を高める議論をすればいいと思いますが、クリエイティブは時間では測れない仕事です。個人の力量が大きく影響するうえ、1人で完結する仕事もほとんどない。クライアントや社内のチームと共に仕事をするので、自分のペースだけでは仕事を進められませんよね。
クリエイティブ職の働き方を議論する際には、「成果とは何か?」を考える必要があります。クリエイティビティとは何で ...