BS放送の配信の必須業務化
NHKは当面見送る意向
総務省の有識者会議「デジタル時代における放送制度の在り方に関する検討会」(放送制度検討会)でNHKのインターネット配信の在り方を検討する「公共放送ワーキンググループ(WG)」は、11月9日に第15回の会合を開催した。
10月18日に公表された放送制度検討会の「第2次取りまとめ」では、NHKの地上テレビ放送の同時・見逃し配信について、必須業務化の提言を行ったのに加え、ラジオ、衛星放送、国際放送のネット配信(同時・見逃し/聞き逃し配信)のNHKの必須業務化の是非についても検討が提言された。この提言を受け、同WGでは検討を進め、2023年内を目途に結論を出すこととしている。
第15回会合では、NHKへのヒアリングが実施された。NHKはラジオと国際放送の配信については条件付きであるものの前向きな姿勢を見せたが、衛星(BS)放送の配信の必須業務化については、当面の間見送りたいとの意向を示した。
前号の本稿で紹介したとおり、NHKは2023年12月にBS放送をBS(2K)とBS4Kの2波に再編し、2024年3月末で現状のBSプレミアム(2K)を停波する。BS放送は、現在、一部番組をNHKオンデマンド(NOD)で配信しているものの、同時・見逃し配信は行っていない。
ラジオ放送は、「らじる★らじる」において、中波のラジオ第1、第2とFMの同時配信を実施。聞き逃し配信も全国番組と一部(8局)の地域番組で実施している。また、ラジオ第1とFMは「radiko」での配信も行っている。
第15回会合でNHKは、現状を報告したうえで、「NHKとしてはネットでも視聴者・国民の...