コロナ関連記事を多言語で配信 IT企業と連携し在留外国人向けに
人々がインターネットを通じ多様な情報に触れる時代。新聞各社は紙の価値を守りつつ、デジタル技術を使った発信を模索し続けている。IT企業などとの連携や、経済情報に特化したWebサイトの開設など、新たな取り組みが続々と生まれている。
中日新聞社は2021年7月、IT企業グーグル・クラウド・ジャパン(東京都港区)と連携し、在留外国人向けに新型コロナウイルス関連の記事の一部を多言語などで配信する事業を始めたと発表した。Googleの機械翻訳システムを活用し、関東・中部地方の感染状況やワクチン接種に関する短信記事などを翻訳。中日新聞と東京新聞のニュースサイト内の特設ページに載せる。
中日新聞社は9月、東海地方の経済情報に特化した有料の記事配信サービス「中日BIZナビ(ビズナビ)」を始めた。紙面に載った愛知、岐阜、三重、静岡4県の経済関連記事を1日50本程度配信。地元企業の会見録や人事情報も提供する。ビズナビを利用する法人が自社の商品やサービスに関する情報を月5回まで無料で投稿できる機能も設けた。経済情報をデジタル上に集約することで、地域に新たなビジネスを生む契機になるのではないかとの考えが背景にある。個人の利用料は月2530円(税込、以下同)。法人の場合は月9900円から。
京都新聞社も11月、京都府と滋賀県の経済情報に特化したWebサイト「京都新聞 ON BUSINESS」を開設した。紙面に載った2府県の経済関連記事や地元企業の株価などの情報を掲載。また、法人会員として登録する企業が自社の製品や...
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