広告マーケティングの専門メディア

           

広告企画

クリエイティブのプロ集団が生む この時、この場所での共有体験

ハルマリ

コロナ禍で多くの企業がイベントやポップアップストアなど、リアルの場での施策を断念する状況が続いている。そうしたなか、カルチャーメディア「Harumari TOKYO」で配信するオンラインライブが注目を集めている。その運営会社であるクリエイティブ&エディトリアル領域のプロ集団Harumari Inc.が生み出す新たなオンラインライブとは。CEOの島崎昭光氏に聞いた。

ブランディングにまでつながるオンラインライブの極意とは?

「こころおどるせかいを届ける」を理念に、企業のメディアプロデュースをはじめとする幅広いクリエイティブ事業を手掛けるHarumari Inc.(ハルマリ)。

同社が運営するメディア「Harumari TOKYO」は、独自の目線で東京のカルチャーやライフスタイルを発信している。この「Harumari TOKYO」で9月から実施している新しいオンラインライブ配信が注目されている。

「コロナ禍で、イベントやポップアップストアなどフィジカルな体験によるブランディング施策が実施できなくなる企業が多くありました。

クリエイティブをソリューションとしている我々ならではの企画力・演出力により、このような企業の課題を解決できないか。そう考えた時に生まれたアイデアが、オンラインライブ配信によりリアルイベントで感じるような、“この時、この場所での共有体験”をつくり出すことでした」とCEOの島崎昭光氏はオンラインライブを開始した経緯を話す。

“共有体験”を創出するためには、オンラインライブを「動画のライブ配信」ではなく「リアルイベントをオンラインで再現する」と捉えることが重要。アーティストのコンサートを生で見た時の感動など、皆でひとつのものを共有するリアル体験を、いかにオンラインで表現するかを工夫しているという。

そのため、同社では、【図】の3つのポイントを意識しオンラインライブコンテンツを制作している。

「動画のライブ配信」という発想ではなく、リアルイベントのブランド体験をオンラインで100%再現する演出力

1「いま、ここ」の臨場感 ~「いま、実際に起きている」というリアリティを視聴者に体感させるシーン設定

例1:屋内だけでなく屋外からのシーンも取り入れ、場所や時間帯を感じさせる

例2:移動中の様子を配信したりイベント途中で演者の動きを入れるなどリアルタイム感を演出

2 つくり手と視聴者の共有体験 ~つくり手と視聴者がひとつの出来事をつくりあげていく一体感のある仕掛け

例1:配信当初に始めたプロジェクトを視聴者と一緒に終了までに完成させる演出

例2:オンラインで乾杯、Zoom画面を記念撮影など視聴者を巻きこんだ思い出づくりの演出

3 積極的な対話 ~コメント欄はもちろんZoomなどで参加者との直接対話の機会も増やしていく

例1:視聴者のコメントに応じてライブ内容を柔軟に変更していく

例2:スタジオ観覧者、Zoom参加者、一般視聴者、それぞれと対話する機会をつくる

図 オンラインライブをブランディングに活用する3つのポイント

「【図】で示したポイントに加え、私たちが大切に考えているのは“視聴者目線”というエンターテインメントの発想。広告では、企業が発信したいメッセージをいかに表現するかを重視しがちですが、まずは受け手の視点に立って『どのような体験を提供すれば視聴者は面白いと感じるか』を考え、それが『いかに企業のブランディングにつながるか』という順序で考える必要があります。感動するイベントを主催していた企業、ブランドのことを好きになってもらう。このような考えでブランディングにつながるコンテンツをつくっています」。

島崎氏は今後さまざまな業界・商材においてオンラインライブ配信にて“共有体験”を創出したいと話す。「リアルイベントで実施していたような体験を通してファンを獲得したいブランドや、まだ知られていないけれど、体験を通して価値を伝えたい未知の商材など、幅広い分野でオンラインライブは有効だと考えています。今後も多くの企業のブランド価値向上に貢献したいと考えています」と展望を語った。

    CASE STUDY
    星野リゾート

    オンラインライブコンテンツの第一弾として、ハルマリは星野リゾートと連携し、観光地の今をオンラインで生配信する特別企画「トラベル・ライブビューイング」を9月13日と11月14日に開催した。

    CASE1

    星のや東京

    初回は東京・大手町の日本旅館「星のや東京」を舞台に、俳優の桜田通さんを迎え、館内に設けた簡易スタジオから配信。星野リゾートが提案する、自宅から1~2時間で行ける範囲の旅行「マイクロツーリズム」の考えに基づき、「東京の魅力を再発見する」をコンセプトに実施された。

    同館の人気アクティビティである「東京絶景ナイトバスクルーズ」の疑似体験として、バスに設置されたカメラを通して東京の夜景を満喫。本企画では通常時の走行コースではなく、視聴者に希望を聞いて行先を決める特別ルールを設け、視聴者と共に内容をつくり上げる一体感を生んだ。


    CASE2

    星野リゾート BEB5軽井沢

    第2回は、軽井沢の宿泊施設「星野リゾート BEB5軽井沢」にて俳優の小関裕太さんとともに開催。「持ち込みOK」というBEBブランドの特徴を生かして“テーブルギャザリング”をテーマに、軽井沢のグルメをテイクアウトし、地ビールなどを生産している「ヤッホーブルーイング」などとも中継を結び、商品について話を聞くなど、オンラインならではの取り組みを実施。視聴者にも飲み物を用意してもらい、オンライン上で乾杯することで、楽しい時間を共有した。

    BEB5軽井沢の宿泊券を抽選でプレゼントする企画を用意したところ、なんと視聴者のうち50%もの人が応募。多くのリードを獲得したという。


    「トラベル・ライブビューイング」を通じて、これまで接点のなかった層の方にも、アプローチができたと考えています。ハルマリの魅力は厳選した情報を発信している点。星野リゾートでは、季節感のある地域の魅力を、各施設の総支配人やスタッフが集まりつくり上げ、お客さまに提案しています。

    ハルマリの、すでにあるものをただ発信するだけではなく、伝えたいことを厳選して発信する姿勢は、私たちの目指すものと共通していると感じました。次回は、北海道と沖縄と東京をオンラインで結ぶ体験などいかがでしょう?ぜひまたオンラインならではの方法で、各地の魅力を一緒に発信できればと思っています。

    星野リゾート 広報 櫛引 望氏

Harumari Inc.
CEO/Creative Director
島崎昭光氏

NTTコミュニケーションズ、博報堂DYメディアパートナーズを経て、2013年にクリエイティブブティック螢光TOKYOに参画。2014年にはHarumari Inc.の前身となる螢光E.T.を設立し、以後代表を務める。自社メディア「Harumari TOKYO」の編集長も兼任。

    お問い合わせ

    株式会社ハルマリ Harumari TOKYO編集部
    住所:〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿1-20-4 Sreed EBISU 8F
    TEL:03-6427-8481
    URL:https://harumari.tokyo/
    メールアドレス:info@harumari.com

無料で読める『本日の記事』をメールでお届けいたします。
必要なメルマガをチェックするだけの簡単登録です。

お得なセットプランへの申込みはこちら

広告企画 の記事一覧

『Doファースト』で実践と検証を繰り返しチャンスを掴む
読者との絆を深める 文藝春秋の特性を生かした強力なコンテンツ発信
『Safari』のECサイト活用 ブランド醸成から販売のその先まで
編集者の力を開放するための組織変革 マガジンハウスならではの世界観を創る
変幻自在なリソースを組み合わせる、小学館の課題解決
ソリューション分野への新たな挑戦「集英社エディターズ・ラボ」も発足
女子中学生人気No.1雑誌『ニコラ』にみるメディアブランドの活用法
独自の会員基盤と電話調査でシニア市場の深いニーズを解析する
タレントもマーケターの1人!? 熱量あるコンテンツが求められる時代
クリエイティブのプロ集団が生む この時、この場所での共有体験(この記事です)
コロナ禍の転職市場 ニューノーマルで求められる価値創造力のある人材
「本物の分析」と納得の声 <行動×意識>のデータマーケティング
どう考えればいい?ファンマーケティングのKPI設定と効果測定
PR事業のDX化を通して見えた次世代のCMP構想とは?
スキルの「タグ」を増やし自分にしか持ちえない希少価値のあるキャリアを築く
ロイヤル化から考えるAfterコロナのマーケティング戦略
座右の銘は「人生グライダー理論」上昇気流が掴めれば、空高く飛べる
空に舞うドローンが『人を集めずに』実現する企業メッセージの発信
新サービス「XICA ADVA」が可能にするテレビCMの成果を最大化する新しいカタチ
番組毎、曜日毎の効果分析で成約数の最大化につなげる、再春館製薬所のテレビ戦略
宣伝会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する