コロナ禍でメディア環境が大きく変化する中で、今後、求められるコンテンツづくりとはどのようなものか。メルカリ 取締役 President(会長)小泉文明氏とFIREBUG 代表取締役 プロデューサー 佐藤詳悟氏の対談をレポートをする。
コロナ禍で、デジタルメディアの存在感が増している。FIREBUGの佐藤詳悟氏は、「この多メディア時代に、埋もれない良いコンテンツを生むためには、つくり手側の熱量を伝えることが重要」と話す。
さらにメルカリの小泉文明氏も、「多メディア化しているからこそ、コンテンツの質がさらに問われている」と続ける。
「単にタレントとタイアップしても、『言わされている』『やらされている』感があれば、ユーザーにはすぐにばれてしまう。熱量が伝わらなければ、消費者は動きません」(佐藤氏)。
実際に、同社がサポートしてきたメルカリは、サービスとの相性の良いタレントを起用することで、ユーザーに響くコンテンツをつくり続けてきた。
例えば2016年には、メルカリのユーザーであるタレントの渡辺直美さんを起用。通常、コンテンツをつくる際には、広告主側とタレント・制作側が直接やりとりすることは少ないが、FIREBUGがハブとなり、適宜両者をアサイン。直接コミュニケーションがとれる機会をつくった。
「互いの意見を出し合い、渡辺さんのやりたいことを実現することで、ご自身もコンテンツを考えるメンバーの一員として、自分ゴト化していただけました。結果的に、広告とは関係ないSNSや出演番組などで、積極的に発信いただくなど、従来のCM契約を超えた関係が生まれました」(小泉氏)。
佐藤氏は「今後、広告主側は、タレントを単に広告に出演する人としてではなく、ともにコンテンツをつくるパートナーとしてとらえる必要があります。タレント本人の希望を把握し、それを実現することで、消費者に熱量が伝わるコンテンツが生まれます」と話す。
また両氏は、コンテンツはたくさんつくって、さまざまなメディアに置き、複数の顧客接点を生むことも重要だと話す。
「毎年同じメディアでプロモーションをしていても、新規顧客にリーチできないのは当然です。新規顧客を開拓したければ、新しいメディアを活用すべき。もちろんいきなり新規のメディアに投資することは難しいので、まずは費用のかからないメディアなどから始め、効果が出たものに費用をかけていけばよいのです」(小泉氏)。

株式会社メルカリ
取締役 President(会長)
小泉文明氏

株式会社FIREBUG
代表取締役 プロデューサー
佐藤詳悟氏

お問い合わせ
株式会社FIREBUG
渋谷区代々木1-32-11Kビル6F
03-6300-6771
info@firebug.jp