『宣伝会議』3月号誌上で、一次審査通過者が発表となりました。全応募作品の中から一次審査を通過したのは、わずか1.25%。膨大な数のコピーに触れた85人の審査員の目には、今回の作品の数々はどのように映ったのか。審査員を担当いただいた方々に、本音で語っていただきました。
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ホンシツ 斉藤賢司今年もたくさんのコピーを審査させてもらいました。長くコピーライターをやっていると、少し考えただけで「だいたいこのへんが答え?」と見えた気になってしまいます。宣伝会議賞は、その「見えた気」を覆してくれます。今年も死角から側頭部を蹴られたようなコピーに出会えました。ありがとうございました。 |
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一倉広告制作所 坂本和加似たような表現・切り口がみられても、「てにをは」が違えば微差ですがコピーにスピード感が出たり、良さが増したりします。大量に書くからこそ、最後まで手を抜かないことです。楽しんで応募できましたか?個人的にはそれが血となり肉となるのだと思います。 |
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博報堂 佐々木 洋一まず、課題の主旨を理解していないんじゃないか、と思える応募作が幾つかありました。どんなに優れたレトリックでも、「0点」です。そして、誰でも思いつきそうな(親父ギャグみたいな)同工異曲、多数。広告の世界では、「平均点・及第点」は、やっぱり「0点」なんですよ。 |
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ダイコク サトー克也常日頃から丁寧に《伝えること》をしてみるといいかも知れません。どうメールすれば真意が伝わるのか?どう書けば、心が通じるか?一年後には大きな花が咲くことでしょう。毎日の過ごし方が、クリエイティブに出ると思います。 |
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インサイトコミュニケーションズ 紫垣樹郎「面白いこと考えるもんやなぁ」と思えるものを上から選びました。そういう意味では、審査するというよりも嫉妬するかどうかという基準でした。毎年感じることですが「もっと自分も頑張らなきゃな」と。審査は刺激的で楽しい勉強でした。 |
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電通 篠原 誠数多くの応募作品を見ていると、多くの人が同じ発想をしていることがよくわかります。そんな中で光るのは、やはりその商品やサービスの価値を他者の考えとは違う視点で捉えてコピーに落とし込んでいるものです。「そうそう、そうだよなぁ」と感じさせてくれるコピーはやはり強いですね。今回も勉強になりました。 |
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GLIDER 志伯 健太郎一昔前よりも、広告に「メジャー感」が必要になってきている予感がします。その時、コトバは、どうあるべきなのだろうか? |
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アサツー ディ・ケイ 渋谷三紀このコピー書けたときうれしかっただろうなあと思うコピーがたくさんありました。たくさん考える。たのしんで書く。そうすると、コピーがまとう空気が変わってくるような気がします。不思議と。 |
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フロンテッジ 島田 浩太郎今年もたくさんのコピーを見せていただきました。どこかで見た言い回しのうまいコピーよりも、切り口の新しいコピーはやはり刺激を受けます。年々そういうコピーが減っていることは少し残念でした。 |
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博報堂 下東史明皆さんのコピーの束は、まるで、まさに、いわゆるところの、そう、どう考えてみても、やっぱり、「元気玉」。人に元気もらってる場合じゃないですが、コピーに元気もらうって、良いですね。前を向いて、進みたい。皆さんも是非SKATで味わってください。 |
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電通 薄 景子もやもやふわふわ浮かんでも、わざわざ言葉にしていなかった想いをひろって、ウソのない言葉にする。そういうコピーには、無条件に言霊があると思います。コピー力は、そんな世の中の想いと商品をむすぶ発見力。つまりは人間力なのだと、審査をしながら改めて思いました。 |
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パラドックス 鈴木猛之単に面白いコピーというのではなく、その人にしか書けないコピーは強いなあと思います。その人のキャラクターだったり境遇だったり環境だったり、そういったものがにじみ出ているものは、妙にリアリティを帯びて琴線に触れてきます。 |
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グレイワールドワイド 多賀谷 昌徳たくさんのコピーに触れると、こちらもとても勉強になります。ひとつ思うのは、選ばれるコピーは明らかにほかとは違う魅力があるということ。視点だったり、言い回しだったり、言葉の組み合わせだったり。こちらが考える前に迫ってきます。一次通過するには、まずたくさん書いてみて、一度眺めてみると良いかもしれません。 |
あと50%