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トップの言葉で心を揺さぶる 広報の準備力

Forbes JAPAN「理想のトップは失敗は成功への伏線と考える」

藤吉雅春(Forbes JAPAN編集部編集長)

優れた経営トップは、メディアからの取材を通じ、何を語り掛けているのだろうか。長年、ビジネスリーダーを取材してきた雑誌の編集長に、魅力的に映る社長像やトップ取材で広報に求めることを聞いた。

『Forbes JAPAN』2015年5月号

──これまで長年経営者への取材をされていますが、優れたトップの共通点を教えて下さい。

失敗を単なる失敗と捉えていないことです。失敗は“点”ではなく、成功への伏線であると意識している方が多いと感じます。

2015年5月号で、SUBARUの吉永泰之代表取締役社長兼CEO(現・SUBARU取締役会長)にインタビューしました。吉永さんは2007年、100億円以上の赤字を抱え厳しい状態にあったスバル国内営業本部長に就任。「軽自動車の生産撤退」への決意に至る理由と、その想いを説明すべく、全国の販売店組織を巡ったときの話をしてくれました。

ある地方で行われた販売店組織の新年会で、年上の販売店主たちから「軽自動車からスタートしたメーカーなのに納得できない」と胸ぐらを掴まれながら本音の応酬に。吉永さんはそれでも「何百回でもきちんとお話しします」と繰り返すと、ようやくひとりの販売店主に「あなたの言うことは理解した」と言ってもらえたそうです。

会社を変えようと悪戦苦闘していた吉永さんの本気度が...

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