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トップの言葉で心を揺さぶる 広報の準備力

週刊エコノミスト「本音を語ってこそトップの器」

藤枝克治(エコノミスト編集部編集長)

優れた経営トップは、メディアからの取材を通じ、何を語り掛けているのだろうか。長年、ビジネスリーダーを取材してきた雑誌の編集長に、魅力的に映る社長像やトップ取材で広報に求めることを聞いた。

『週刊エコノミスト』2021年2月9日号

──これまでの取材で“インタビューしたくなる経営トップ”はどのような点が優れていましたか。

「人を動かす力」です。例えば、大企業であれば何万人何千人の社員に働いてもらうわけですよ。ですので、人を動かす力が経営トップには必要です。

──では、これまでの取材で光ったメッセージなどはありますか。

共通する点として、“自分の言葉で分かりやすく語られたメッセージ”は私も共感します。どこかで聞いたことのあるような言葉ではなくて、“この事業は有望だ”と心底自分が信じた上で語れる人だと、「ああ、この人と一緒に事業を始めたら面白いんだろうな」と思いますね。

その上で、意識して聞くようにしていることが2つあります。ひとつが、相手が聞かれたくないこと、です。その質問に対する返答次第でその人の器も分かるので。その際、通り一遍なことではなく、前述の“自分の言葉”で語れる人は、器の大きさを感じます。

2つ目が、人生の失敗談を聞くことです。その返答にも個性が現れる。案外、大企業の社長の中でも、「辞めようと思ったことがある」「転職先を探した」と本音を語ってくれた人はいるんですよ。しかし...

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