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米国PRのパラダイムシフト

2020東京五輪に向けて 日本企業や組織が知っておくべきPRのルールとポイント

岡本純子(コミュニケーションストラテジスト)

新聞記者、PR会社を経て活動する岡本純子氏によるグローバルトレンドのレポート。PRの現場で起きているパラダイムシフトを解説していきます。

リオデジャネイロで開かれたオリンピック・パラリンピック大会が閉幕し、バトンは東京に渡された。56年ぶりの世紀の祭典まであと4年。世界の目が日本に向けられる中、日本企業や自治体・組織としてこの好機を活かさぬ手はない。五輪に向かって「チーム日本」はどのようにその魅力を世界に発信していくべきか。今回は、PR・マーケティングのプロフェッショナルが知っておきたい五輪に関するコミュニケーションの基礎ルールについてご紹介しよう。

ルール改正を利用した戦略

アンダーアーマーはソーシャルメディア上でハッシュタグ「#RuleYourself」を付けたキャンペーンを実施。競泳のマイケル・フェルプス選手の画像やビデオメッセージを発信した。

世界的な関心が集まるオリンピック・パラリンピック。リオ五輪ではP&G、パナソニック、コカ・コーラなどの公式スポンサーがオリンピックをモチーフとしたキャンペーンや広告を大々的に繰り広げた。一方、そうしたスポンサー企業ではないにもかかわらず大きな注目を集め、「最も成功した五輪マーケティング」と評価されたのが、アメリカのスポーツ用品ブランドのアンダーアーマーだ。

そもそも、五輪を活用したマーケティングやPRには様々な厳しい制約がある。そのひとつが「Rule 40」と言われるもの。オリンピック開幕前後と会期中の合わせて40日間、アスリートなどオリンピック関係者は公式スポンサー以外の企業の名前を出したり、広告やキャンペーンに登場したりしてはいけないというものだ。選手はそれぞれにスポンサー企業を持っていることが多いが、この40日間はそうした選手の個人的なスポンサー企業はPRの機会を持つことができないということになる。体操個人と総合ともに金メダルを獲った内村航平選手が所属する「コナミスポーツクラブ」も、この期間中は一切プレスリリースも出しておらず、オリンピックへの出発や金メダルの獲得の際も、企業としての情報発信は公式には行っていない。

「このルールが厳しすぎる」ということから今回のリオ大会から期間中であっても ...

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