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PRになぜクリエイティブが必要か

ヤフーグループ7000人の求心力を高める インタラクティブな社内報

ヤフー

2013年に広報室から独立し、インナーコミュニケーション専門の部署を創設したヤフー。社員向けイベントやイントラネット運用のほか、紙の社内報を年1回発行している。ネット企業が、印刷媒体によるビジュアルコミュニケーションにこだわる理由とは。

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OHAYO!
目的 新ビジョン「UPDATE JAPAN」の社員への周知・浸透
配布先 全社員
発行部数 8000部、160ページ
発行日 2016年6月
主管部門 コーポレートコミュニケーション本部 インターナルコミュニケーション室

6月3日、東京・両国国技館でヤフーのグループ従業員約7000人が集まるイベント「YM9」が開かれた。9回目となる今回の社員大会は、会場のキャパシティ・参加従業員数ともに過去最大規模。2016年は「Yahoo! JAPAN」がサービス開始20周年という節目を迎えたこともあり、新たなビジョン「UPDATE JAPAN」を共有することが目的だ。孫正義氏や米ヤフーの創業者であるジェリー・ヤン氏も初めて社員大会の場に登場し、次なる20年に向けて社員を激励した。

この「YM9」の会場で配布されたのが、紙媒体の社内報『OHAYO!』だ。2014年から継続して制作しているが、発行は年に1回のみ。デザインや判型、誌面ボリュームやコンセプトが毎回異なる点が特徴である。紙媒体にこだわる理由として、インターナルコミュニケーション室リーダーの稲田充志氏は「実際に社員に手に取ってもらうことで、インタラクティブな反応を引き出せるのが紙媒体の魅力」と語る。

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『OHAYO!』は2014年に創刊。2015年から、年に一度の社員大会に合わせて発行するスタイルに。創刊号は全16ページの冊子。表紙は赤・白の2バージョンがあり、それぞれビジュアルが異なる。この色の違いが社内で会話のきっかけになる仕掛け。


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約7000人が参加し、史上最大規模の社員大会に。両国国技館のステージで記念撮影。

表紙を「赤・白」に統一の理由

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表裏で色分けされた社内報の表紙は、社員大会の意思表示ツールとして活用(写真は2014年開催時)。

実は近年の社内報は、表と裏のキーカラーをそれぞれ赤と白に統一している。社員大会の会場では意思表示のツールの役割を果たしており、「Aの人は赤、Bの人は白をあげてください」といった双方向のコミュニケーションに活用している。

2016年の社員大会の会場ではヤフーの在籍年数などを一斉に尋ね、その割合をリアルタイムで「見える化」した。両国国技館の360度ステージで「赤」と「白」の表紙が一斉に掲げられる光景は …

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