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人気メディアの現場から

『クローズアップ現代+』現役世代意識したリニューアルの裏側

NHK『クローズアップ現代+』

報道対応を担当するPRパーソンにとって、気になるのがメディアの裏側。企業取材のスタンスや、プロデューサーや編集長の考えに迫ります。

    “連鎖”大地震 いのちの危機 ~現場からの最新報告~(4月18日放送)

    【基本情報】
    放映時間 毎週月~木曜 22:00~22:25
    放映開始 1993年4月(2016年4月にリニューアル)
    出演者 NHKアナウンサー(伊東敏恵、鎌倉千秋、小郷知子、井上あさひ、松村正代、久保田祐佳、杉浦友紀)
    制作体制 番組の企画は、報道局、制作局、各地方局に所属するディレクター・記者が持ち寄り、提案の場は月に1度の定例会議のほか、随時。制作期間は数日から数週間程度。

    最近のヒット企画

    (1)そして“奇跡”は起きた
      ~岡崎レスター 世紀の番狂わせ~

    (2)“連鎖”大地震 いのちの危機
      ~現場からの最新報告~

    (3)ドナルド・トランプという男
      ~密着・大統領選 揺れるアメリカ~

    (4)独占取材 山口組 “分裂抗争”の内幕

    (5)密着ルポ わたしたちと憲法

NHKの報道情報番組『クローズアップ現代』が、この4月より『クローズアップ現代+(プラス)』として装いも新たに再スタートを切った。23年間番組の顔を務めてきた国谷裕子キャスターに代わり、同局の第一線で活躍する7人の女性アナウンサーがローテーションで登場。放送時間も夜10時台に移動するなど、大胆なリニューアルで世間の耳目を集めた。

「表の顔は変わりましたが、つくっている人間は変わっていませんし、番組の根底にある精神性も同じです。テーマの選び方や番組としての立ち位置も、変わらずにお届けしていきたい」と、同番組の統括に就任したチーフ・プロデューサーの中村直文氏は話す。

発想の転換ともいえる複数キャスター制の導入は、自らの看板番組を持つアナウンサーが多いため、同番組に専従できない実情もあった。しかし、結果として思わぬメリットをもたらしたと中村氏は言う。「複数制だからこそ生放送と同時に収録もできるため、より柔軟な編成が可能になり、機動的にテーマが選べるようになった。また、国谷さんが並外れていたといえばそうですが、毎回テーマごとに分厚い資料を読み込まねばならず、本番に臨むまでの準備も大変です。ローテーションならば1本に集中しやすく、最大限の力を発揮してもらえます」。

メインとなる視聴者層を高齢者から現役世代にシフトさせた放送時間の変更や、テーマによってスタジオゲストを2人で構成するなど、周囲の意見も取り入れた。

「これまで番組に接する機会が少なかった現役世代から、“もっと見やすい時間帯に”というご要望が多かった。コアな視聴者層が若返り ...

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