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広報“私流”

元アナウンサーの市長が仕掛ける「いい、加減。」なシティプロモーション

野志克人(愛媛県松山市長)

10月2日の公開日に都内で開かれたアニメの発表会。野志市長は「坊っちゃん」、タレントの友近さんは「マドンナ」に扮して登場した。

愛媛県松山市の魅力を伝える短編アニメ「マッツとヤンマとモブリさん―七つの秘宝と空飛ぶお城」が10月2日、インターネット上で公開された。松山城や道後温泉などの名所をはじめ市内の風景を忠実に再現した約9分の冒険活劇で、同市出身のタレント・友近さんや愛媛県出身の声優・歌手の水樹奈々さんが声で出演している。同日都内で開かれた発表会には、松山を舞台とする夏目漱石の小説「坊っちゃん」にちなみ、野志克仁市長が坊っちゃんに扮して登場しアピールした。

野志市長が力を入れている政策の一つが、松山の魅力を高め全国に発信する都市ブランド戦略だ。愛媛の地元テレビ局、南海放送(松山市)のアナウンサーから転身したのが2010年。これまで地域情報を主に県内に発信してきたが、一方で地域の魅力が県外に伝わっていないと痛感していた。

松山市は人口約52万人を抱える四国最大の都市。温泉や歴史・文学、海産物、柑橘類などの観光資源も豊富だ。一方で、「全国を対象にしたアンケートでは、2人に1人は『松山』と聞いてもイメージがわかないという実態が浮き彫りになった」と野志市長。市が昨年に実施した調査によると、特徴や内容を知っているかを聞く「理解度」で松山市は36.9%。同市がベンチマークしている高松市や高知市、浜松市らと比べても下回ったという。人口減少や都市間競争の激化の時代を見据え、継続的な地域ブランディングが必要と考えるに至った。

こうしたことから、松山市はブランド戦略の推進組織「都市ブランド戦略課」を11年4月に立ち上げた。初年度は現状把握からビジョン策定までを行う傍ら、広告会社やPR会社とともに首都圏メディアに向けたパブリシティ活動や、市の魅力を伝えるフリーペーパー「暖暖(だんだん)松山」の配布などを進めてきた。

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