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大学のブランディング

大学広報にもビッグデータ分析を

稲垣靖(52ソリューション・ドット・コム)

今の時代に必要とされる大学広報に対して、具体的に何が足りていなくてどこから手をつければ良いのか。数多くの大学コンサルティングを手掛けてきた52ソリューションズ・ドット・コム代表取締役社長の稲垣靖氏に話を聞いた。

大学広報は、企業広報などと比べるととても遅れています。

今の時代、いかにウェブを活用するかということが重要なテーマとして各分野で言われていますが、大学ではインターネット出願をしているところは100にも満たない。大学は旧態依然とした組織なので、基本的に1年サイクルで仕事が動く中、年度の途中で変えることができないこともネックになっています。

最近では、どの大学も広報戦略のひとつとして、来訪者別のメニューを設けるようになりました。ただし、情報の"発信"はしているものの"収集"ができていない。たとえば、大学案内ひとつとっても、受験生、保護者、高校の教員それぞれがどのように感じたかについて収集・分析までできているところはほとんどありません。

本来ならば卒業生に対して、4年間の教育を受けた満足度調査をすることも必要なことだと思います。卒業生は、大学にとって極めて重要なスポークスパーソン。「入学して良かった」という大学になることを目標とすべきです。そのためには、卒業生の声をきちんと収集する必要があります。

これからは口コミの時代ですから、もっとターゲットをセグメント化して発信・収集してくことが大切です。たとえば、受験者向け広報のみでなく合格者向け広報も必要。合格者同士のコミュニケーションの場としてSNSサイトなどを構築できれば、入学意思のある人は何度もアクセスしますが、意志がない人(他大学志望者)はログインしない。そこで入学者の歩留まり分析などもできますし、経年で分析を重ねると傾向を把握することもできる。

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