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「共感」への対応が顧客を呼ぶ!

販促担当者が知っておきたい サステナビリティの現在地

水上武彦(一般社団法人CSV開発機構 副理事長)

近年、国内外で“サステナブル”を冠した商品・サービスが増加している。その背景に国内外の消費動向の変化はあるのか、また今後企業に求められる販促活動は。CSV・サステナビリティを専門としているコンサルタント・水上武彦氏が解説する。

新型コロナウイルスは、人々の意識や行動変容を促す大きなきっかけになることは、間違いない。サステナビリティの観点で言えば、移動が減り経済活動が停滞することで、CO2排出量や環境汚染が減っている。一方で、マスクなどの衛生用品やプラスチック容器などの使い捨て廃棄物は増えている。

楽天インサイトが6月24日に発表した「サステナブルな買い物に関する調査」では、調査対象の消費者の3割以上が、新型コロナの影響を受けて、「サステナブルな買い物」に対する意識が「強まったと思う」「やや強まったと思う」と回答している(図1)

図1
新型コロナの影響で「サステナブルな買い物」に対する意識変化があったか

出所/楽天インサイト

その理由として一番多かったのが「節約意識が高まったため」で、無駄な買い物はしないよう心掛けていることが分かる(図2)。SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)のゴール12「持続可能な生産と消費」につながる動きである。さらに、同調査によれば、新型コロナ発生後は、「個人の幸せだけでなく社会全体のことを考えていきたい」という人が増えている。

図2
「サステナブルな買い物」意識するようになった理由

出所/楽天インサイト

【図1・2調査概要】楽天インサイト「サステナブルな買い物に関する調査」
調査方法:インターネット/調査対象:全国の20代から60代の男女(楽天インサイト登録モニター)/調査期間:2020年5月26日~28日/有効回答数:1000人

グリーンリカバリーが始動

一部サステナビリティに反する動きもあるが、全般的には新型コロナによって、消費者の生活スタイルはサステナブルな方向にシフトしているといえる。問題は、今後経済活動が再始動する中で消費動向は元に戻るのか、違った形に進化するのかである。

気候変動・海洋プラスチック・生態系破壊など環境問題がクローズアップされ、「経済と環境の両立が必要」といわれつつも、これまでは経済を成長させ続けることが優先され、本質的な変化には至っていない。CO2排出量・プラスチック廃棄量・生態系の破壊は増え続けている。

世界では、2015年に気候変動に関する国際的枠組みである「パリ協定」が合意され、2050年までに実質カーボンゼロを目指す動きが強まった。その実現に向け、新型コロナを本格的な変化のきっかけにしようと、世界中で経済と環境の両立に向けた動きが始まっている。

このような、新型コロナからの経済再生に向けた投資を気候変動などの環境課題解決に向かわせる動きは「グリーンリカバリー」と呼ばれている。これは政府主導で進められている動きだが、世界が本格的に変化するためのカギは、消費者と企業が握っている

ルールで消費者意識が変わる

従来から、アンケートで問われれば、「環境に配慮した商品を優先的に購入する」と回答する消費者は、一定の割合で存在している。しかし、企業の販促担当者は「そうはいっても実際の消費者は機能や価格を重視して購買活動を行っており、環境に配慮した(やや高い)商品は売れない」と思っている方が多いだろう。

近年、国内でもサステナブルプロダクトを販売する企業は増えているが、現状では...

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