福部明浩×永井聡「企画をジャンプさせる演出家の発想法とは?」
MATCHやカロリーメイトなどで数々のヒットCMを連発しているプランナー福部明浩さんとディレクター永井聡さんの2人。福部さんがほれ込む、永井さん独特のアイデアをジャンプさせる方法論とは?2人の対話から迫る。
拡散する時代 人を動かす表現はテレビCMに学べ
西島秀俊さんが父親役で出演するパナソニックの「ふだんプレミアム」のCMは、何気ない日常の心地よい生活の断片を切り取りながら、そこに同社の家電製品があることをさりげなく伝えていくシリーズ。Webの動画展開を中心にプランニングが行われ、テレビCM素材も動画と同素材を放映する形で展開されているという。
パナソニックの「ふだんプレミアム」は、2015年に始まった同社の白物家電(エアコン、冷蔵庫、洗濯機)のキャンペーンだ。それまで展開していた「エコナビ」(環境訴求)キャンペーンに代わって打ち出すべき新しい家電の価値として、「毎日の暮らしを高める」「日本」「未来に向かって前向きな姿勢で」といった方向性を見出し、それらを総括し発信するワードとして「ふだプレミアム」を開発した。
ターゲットも若返りを図り、85年以降生まれのミレニアル世代を中心とした30~40代に設定し直した。それに伴って伝え方も …