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デザインの見方

「Rez」から学ぶ、人に受け入れられる本当の“新しさ”とは?

木村浩康

Rez©Sega 2001

「趣味は何ですか?」と聞かれたら、迷わず「ゲーム」と答えるほどのゲーム好き。中でもセガのゲームが大好きで、ドリームキャストのソフトはほぼすべてやり尽しました。大学時代は家でゲームをしたり、趣味でパソコンをつくったりしながら、夜はクラブに遊びに行くという生活。美大でプロダクトデザインを専攻していたのですが、確固たる動機もなく入ってしまったこともあり、デザインや表現に対する関心はほとんどありませんでした。当時、僕の関心ごとのすべての基準はゲーム。ゲームを通じて、人やモノを知ることも多かったです。

あらゆるゲームを体験していた僕が、衝撃を受けたのが「Rez」。いわゆるシューティングゲームですがカテゴライズしにくく、「Rez」は「Rez」でしかありえない、そんな独自性があります。「Rez」の登場によって、それ以降、僕のゲームに対する価値観は大きく変わりました。

ワイヤーフレームで構成された電脳空間を流れるミニマルでグラフィカルな映像、そのままクラブで流しても良さそうなサウンド、その操作性の良さはこれまでの他のゲームとは明らかに違いました。特に衝撃を受けたのは、当時はゲームをやる人=オタクという印象でしたが、そのゲームを操作していたプレイヤーの姿がとてもかっこよく見えたこと。そう思ったのは ...

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