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デザインの見方

赤瀬川原平のパロディーとユーモア

川名 潤

赤瀬川原平『櫻画報大全』(青林堂、1977)

これまでデザインに関して、たくさんの人やものから影響を受けてきました。その中でもデザインに対する態度で最も影響を受け、今もたびたび思い出すものがあります。それは、前衛芸術家の赤瀬川原平が1970年代に週刊誌『朝日ジャーナル』(朝日新聞社)で連載していた『櫻画報』です。

僕はデザインするとき常にパロディーとユーモアのバランスの取り方を意識しています。その指針となっているのが『櫻画報』から伝わる、赤瀬川さんのパロディーとユーモアに対する態度です。僕が『櫻画報』の存在を知ったのは、美大に通っていた頃。独創的でおかしな連載だったとか、最終回の不適切な表現で朝日ジャーナルが回収騒ぎになったとか、色々と見聞きしていました。

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