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メディアDX アナログメディア×テクノロジーで活用が広がる!

テレビとWebを一貫して運用 顧客体験を向上させるライフネット生命のDX

町井舞香氏、角谷まどか氏(ライフネット生命保険)

ネット上で契約や医療保険の給付金請求が完結できる*という利便性の高さが強みのオンライン型生命保険。一方で、保険の仕組みの難しさから加入までのハードルが高いというデメリットもある。ユーザーに高い顧客満足・顧客体験の提供を目指すライフネット生命保険の、メディア活用について話を聞いた。

*条件があります

DXに関わる部署と主な役割

マーケティング部/メディア運用、広告出稿に関する日々のデータ分析
データサイエンス推進室/過去データを含めた大規模な分析
営業企画部/契約件数や認知度調査をもとにした施策モニタリング

加入意向と実績の間に乖離 保険に入りたいけど難しい?

オンライン型生命保険の先駆けであるライフネット生命保険。開業時からマスやWebをはじめ様々なメディアを活用し、企業認知を広げ、商品への興味関心の醸成と検討を目的としたコミュニケーションを展開してきた。「正直に わかりやすく、安くて、便利に。」という企業理念のもと、特にライフイベントの発生が多い若年層、子育て世代によりリーチすることを意識したメディア活用に取り組み、現在はテレビCMとWeb広告を中心に、SNSや音声メディア等を組み合わせたプロモーションを実施している。

国内の生命保険市場は約32兆円。万が一の際の生活保障としてニーズは高く、約90%の世帯が何かしらの生命保険に加入している

※出所:一般社団法人生命保険協会「生命保険事業概況年次統計」(2021年度)、公益財団法人 生命保険文化センター「2021(令和3)年度生命保険に関する全国実態調査」

また、近年の傾向として、デジタルデバイスの変化に伴い、人々の行動やニーズも変わってきたことで、ライフネット生命をはじめ、ネット保険のサービスも増加した。生命保険文化センターの調査によると、全体の17.4%がネットを通じて保険に加入する意向があり、そのニーズは年々伸びているという。その一方、実際にネットで加入した割合は4%にとどまっており、加入意向と実績が乖離しているのが現状だそうだ。

そうした実態を打開したいと話すのは、サイトやWeb広告などオンラインチャネルの運用を担うマーケティング部に所属する町井舞香氏。「ギャップの原因のひとつとして、生命保険の仕組みの難しさがあげられるのではないかと考えています。誰かに相談しないとわかりにくい。そんな状況を解消して、ネットで加入を検討できる環境を整えていきたいと、社内で取り組んでいる最中です」。

町井氏の部署では、サイト内でのストレスフリーな顧客体験を目指して、様々な施策を実施しているという。「顧客体験の革新を重点領域として、相談から申し込み、給付金の請求までスマホひとつで手続きできる便利さに加え、テクノロジーを活用することでオンラインならではの利便性の提供に努めています。また、お客さまがサイトに来た時の行動データも活用して、Webサイトでの接客データをもとに属性を分けて、接客の最適化を図っています」。

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