デジタルデバイスの普及や消費行動のデジタル化は、人々のメディアとの向き合い方を大きく変えた。それらをどのように捉え、ビジネスにつなげていくべきなのか。テレビとラジオのDXがもたらす影響と現状について、博報堂DYメディアパートナーズの真野翔一氏が解説する。
データをモニタリングして ビジネスのサイクルを適切に回す
かつて生活者はテレビ局やラジオ局の定めるタイムテーブルの中で生活を営み、食事の時間やお風呂の時間、就寝時間までもそれに合わせていました。繰り返し見たい/聞きたいコンテンツは録画や録音を行い、友人との間でそのテープを貸し借りするようなシーンも見られました。
しかし、インターネットが浸透し、様々なサービスが登場することで、生活者のメディア環境は一変し、生活者はもはやタイムテーブルに縛られない、自由なメディア環境を手に入れました。メディアもまたインターネットにより、DX化が進んできています。テレビ機器そのものがネット結線され、リモコンにはVODサービスのボタンが組み込まれ、テレビ局ではTVerが、ラジオ局ではradikoなどがデジタルサービスとして提供されています。生活者およびメディアの変化はこれからも加速し、非常にスムーズに継ぎ目なくDX化し続けていくでしょう。
これにより、もたらされるもののひとつに、データが...
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