方言でのコミュニケーションと「態度変容」の関係性
私も妻も、四国の香川県・高松市が地元。家ではもっぱら讃岐弁で会話をしている。ちなみに讃岐弁で「何ができよんな?※1」は「何をつくっているのですか?」という意味ではなく、「ご機嫌いかがですか?」という意味になる。もちろん、高松でも「ご機嫌いかがですか?」と質問されれば、ちゃんと答えは返ってくる。
※1 音的には「なんがでっきょんな?」が近い
しかし、「何ができよんな?」と聞いてくれれば、それは「関心」か「無関心」でいえば、「関心」。「関係者」か「部外者」でいえば、「関係者」ということで、質問へのアテンションと親しみがいっきに増すのである。
このように方言というローカルなツールを使うことで、ある文化圏(コンテクスト)の中に入り込み、同じ内容を伝えていても、内容理解や興味関心など、態度変容に大きな差が生まれる。
「出稿場所」というコンテクストを活かす
OOHも同様に、その設置されている場所や、環境をうまく活かした広告メッセージを届けることで、OOH広告に接する人を不特定多数から、ある文化圏の「関係者」へと距離を縮めてくれる。例えば、「通行中のみなさん!」と呼びかける代わりに「渋谷の通行中のみなさん!」と、OOHが設置されている場所を含めたコピーにするだけでも、広告効果は大きく変わる。
実際、あるシェアバイクの事例では...
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