『宣伝会議』3月号誌上で発表となった一次審査通過者。全応募作品の中から一次審査を通過したのは、わずか1.04%でした。一次審査を担当した広告界の最前線で活躍するクリエイターの皆さんに、審査講評を聞きました。
ローカルベンチャールーム 富田安則
なんとなく、コピーや言葉に対する期待や可能性が少し出てきた気がします。ネットのトラフィックだけに頼る限界か。そんな時代における言葉の役割は「姿勢を伝える」ことだと思います。久しぶりに王道的なコピーをたくさん見ました。良い言葉には、姿勢や意思がある。ぜひコピーの力で、世の中に素晴らしい企業の姿勢を伝えていきましょう。
電通 中尾孝年
コミュニケーションのお作法が変化して、今までの「良いコピー」はもう若者には刺さらないかもしれない。でも、その変化を受け入れて、むしろ変化の更に先を行ったり逆手に取ったりして、次の時代の「良いコピー」を作るのが、コピーライターであり、皆さんであって欲しいと僕は思います。
マッキャンエリクソン 中野ほの
「これなら自分も書けそうなのに!あと少し考えれば辿り着いたかもしれない!」と思わせるコピーは共感性の高いいいコピーだと思います。そんな視点で受賞作品を見直してみるのもアリです。
大広 名古屋支社 成田倫史
はじめて審査をさせていただき、応募するエネルギーをたくさん感じました。時代の空気を見つめる力と、それを言葉にする力。無限の可能性を見せていただきました。
電通名鉄コミュニケーションズ 成瀨雄太
受賞された皆様おめでとうございます。また、応募者の皆様お疲れさまでした。審査をさせて頂き、改めて大切なことに気づいたこと。コピーは小手先ではなく、実感が強い。最後まで言葉を研磨すること。どこかで見たことがある文体や言い回しは使わない。とても大変で、楽しい経験をありがとうございました。
Wunderman Thompson Tokyo 新沢崇幸
コピーライターを目指す若者の熱気に、とにかく圧倒されました。これからマーケティングのありようは大きく変わっていくと思いますが、言葉の力で人を動かすというこの職業スキルがなくなることはないのだと感じました。
BASE 西島知宏
みなさんお疲れ様でした。みなさんの自由な発想にいつも刺激を受けていますが、今年もとても楽しみながら審査しました。これからは言葉が大切な時代です。私も書き続けるので、みなさんも書き続けて下さい。
タイガータイガークリエイティブ 西脇 淳
「記憶に残る」が広告ではとても大事。そのためには「なるほど、言われてみればそうだな」という気付きが大切。その気付きを可能な限り少ない文字数で。これぐらい言わないと伝わらないのでは?という不安を、不要な言葉とともに切り捨てる。勇気を持って。そうすれば「記憶に残る」短く強いコピーが出来上がると思います。
ADKマーケティング・ソリューションズ 野原ひとし
たくさんのご応募ありがとうございます。コピーライティングは色々大変ですが、楽しむことが何よりも大切です。より一層のご発展を期待しております。
電通 野原靖忠
審査して思うこと。ほとんどが、「コピーになっていない」。しかし、それは、仕方のないことです。コピーに対する知識や訓練なく書けるほどコピーの仕事は甘くないことの証左です。だからこそ、1本でも多く、読んでほしい、書いてほしいと思います。
電通 橋口幸生
これだけの数のコピーを一気に見る機会は、宣伝会議賞の審査以外には無いのではないでしょうか。僕たちにとっても貴重な経験でした。応募者のみなさま、お疲れ様でした!
新東通信 長谷川裕晃
受賞されたみなさま、おめでとうございます。今回も審査をさせていただいて一番に感じたのは、同じコピーが多い、ということでした。ダジャレやレトリックに走り、深く掘り下げていない言葉が多かった気がします。「その手があったか」という新しい目線や切り口があるコピーはいいですね。今年も勉強させていただきました。
電通 濱田雄史
コピーを書きはじめのころは、どのコピーが良いコピーかなかなか分からないと思います。そんな時は、自分が提出した全てのコピーとその中で、一次審査を通ったコピーを見比べてみてください。きっと、発見が有ると思います。それを参考に、また来年、書いてみると受賞の確率が上がっていくと思います。がんばってください。
電通 林 尚司
今年の審査は楽だった。あ~、楽だった。と僕なんかに言われて、キミたちは怒らなくてはならない。いいものと、悪いものがはっきりしている。しかも、いいものが数少ない。だから審査が楽だったと、僕は思っているのですから。どうか、僕を悩ませてください。苦しくて、もう審査なんかしたくないと言いたいのです、来年は …
あと67%
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