昨今、「マーケター」という言葉が様々な場で使われるようになりました。その言葉が意味する範囲は広く、どのような実務を行っているのか実態が掴みづらくなっています。今回の特集では、「事業会社内で、特定のブランド・事業を対象にマーケティング実務を実行する人」を対象にアンケートを実施。時代の変化、消費スタイルの変化に左右されずに、支持され続けるブランドをつくるために、どのような役割を担っているのか。今日的な「マーケティング実務の内容と範囲さらには課題」について考えていきます。
ブランドの担当者に聞いた、「担当ブランドの、最近のマーケティング活動のテーマやコンセプト」、「ブランドのマーケティング活動においての最大の課題」、「担当する商品・サービスのマーケティング戦略において、特に注力している施策」、「担務する仕事の領域について」、「担当者が注目している消費トレンド(人・もの・こと・企業・社会現象など)」等について、アンケートへの回答を一覧で紹介する。
BRAND 28 Mobile Order & Pay(2019年~)
スターバックス コーヒー ジャパン


マーケティングの活動方針・コンセプト
Mobile Order & Payは、アプリで注文・決済を完了し店舗で商品を受け取れるサービスで、デジタルとリアルを融合した利便性の高いスターバックスならではのTOGO体験の提供をコンセプトにしています。
ブランドが抱える最大の課題
サービス対象店舗の拡大。お客様から自分の普段利用している店舗でも使いたいという声をいただいています。
特に注力している施策
●販売チャネル戦略(既存チャネルへの対応)
●オウンドメディアの活用など広告以外のコミュニケーション活動
●広報・PR
注目の消費トレンド
❶デジタルトランスフォーメーション
❷働き方改革
❸AI

デジタル戦略本部
CRM部 部長
清水省吾
早稲田大学 商学部卒。2000年入社。Starbucks Rewards、アプリ等のサービス開発、DBマーケティングを中心にDigital/CRM領域を担当。
BRAND 29 メチャカリ(2015年~)
ストライプインターナショナル


マーケティングの活動方針・コンセプト
「メチャカリ」は、仕事や子育てに忙しい現代の女性に向け、より便利に簡単に、また所有から共有へと消費ニーズが変わりエシカル消費志向の高まりの元、ファッションを楽しんでいただけるサービスを目指しています。
ブランドが抱える最大の課題
動画や音楽のサブスクについては、認知・利用が拡大しているが、洋服などモノのサブスクは、サービス理解・認知があまり浸透していない。このため、マス広告などの活用により、継続的に認知を高めていく必要がある。
特に注力している施策
●商品開発
●マス広告(ブランディングが主目的)
●Web広告(商品プロモーションが主目的)
注目の消費トレンド
❶エシカル消費
❷サブスクリプションエコノミー
❸パーソナライゼーション

メチャカリ部
部長
澤田 昌紀
2013年ストライプインターナショナルに入社。EC事業を経て15年にファッションサブスク「メチャカリ」を立ち上げ、現職。
BRAND 30 wena wrist(ウェナリスト)(2016年~)
ソニー


マーケティングの活動方針・コンセプト
腕時計の美しさとスマートウォッチの利便性を両立したい方に向けてwena wristを訴求しています。また、コラボモデルの開発や愛用の腕時計にwena wristを取り付ける提案を通じて幅広いお客様へもアプローチしています …