昨今、「マーケター」という言葉が様々な場で使われるようになりました。その言葉が意味する範囲は広く、どのような実務を行っているのか実態が掴みづらくなっています。今回の特集では、「事業会社内で、特定のブランド・事業を対象にマーケティング実務を実行する人」を対象にアンケートを実施。時代の変化、消費スタイルの変化に左右されずに、支持され続けるブランドをつくるために、どのような役割を担っているのか。今日的な「マーケティング実務の内容と範囲さらには課題」について考えていきます。
ブランドの担当者に聞いた、「担当ブランドの、最近のマーケティング活動のテーマやコンセプト」、「ブランドのマーケティング活動においての最大の課題」、「担当する商品・サービスのマーケティング戦略において、特に注力している施策」、「担務する仕事の領域について」、「担当者が注目している消費トレンド(人・もの・こと・企業・社会現象など)」等について、アンケートへの回答を一覧で紹介する。
BRAND 46 P-touch CUBE(2016年~)
ブラザー販売


マーケティングの活動方針・コンセプト
「P-touch CUBE」はアプリを使って印刷するスマホ対応ラベルライターなので、スマホユーザーに対して使用時期に合わせたWEB中心でのアプローチを行っています。
ブランドが抱える最大の課題
発売して2年以上プロモーションを実施してきたこともあり、当初のターゲットへの認知獲得が出来て来ている半面、反応も弱くなることが予想されます。そのため、これからはより広い層に認知拡大を図る必要があると感じています。
特に注力している施策
●販売チャネル戦略(既存チャネルへの対応)
●Web広告(商品プロモーションが主目的)
●販売促進
注目の消費トレンド
❶キャッシュレス決済
❷整理収納ブーム(断捨離、こんまりさんなど)
❸企業の副業解禁

マーケティング推進部
商品企画2G
グループリーダー
荒鹿元晴
2004年入社。営業・人事総務・広告宣伝を経て2018年6月より現職。
BRAND 47 Beauteen(ビューティーン)(1990年~)
ホーユー


マーケティングの活動方針・コンセプト
Beauteenは、自分らしさを大事にするこれからの若者たちと共に歩むヘアファッションブランドを目指し、自分自身を表現するカラーリングの新しいアイテムやツール、楽しむきっかけや場を創造し育てていきます。
ブランドが抱える最大の課題
生活者や社会の変化の階を捉えて流れを読むことと、変化する中において普遍的なものを見出すこと。
特に注力している施策
●商品開発
●新たな販売チャネルの開発
●SNS
注目の消費トレンド
❶ソロ化(個人、個別、個計意識の高まり)
❷ライフオートメーション
❸エモ消費、トキ消費

コンシューマー事業本部
商品企画室 係長
永利麻衣
2012年入社。ヘアカラーやヘアケア製品開発担当を経て、現職に異動。ブランディング、コミュニケーション開発に従事。
BRAND 48 GATSBY(1978年~)
マンダム


マーケティングの活動方針・コンセプト
いつの時代も常にその時代の若者の心と文化に寄り添いながら、ユニークな提案で世界中の若者をワクワクさせる「旬のカッコよさ」を提案するメンズコスメブランド。
ブランドが抱える最大の課題
発売40年を迎えたロングセラーブランドであり、男性化粧品におけるNo.1ブランドだが、いつの時代もヤング男性にとって「旬のブランド」であるためのイメージの刷新と構築。
特に注力している施策
●商品開発
●Web広告(商品プロモーションが主目的)
●SNS
注目の消費トレンド
❶90年代リバイバル(スニーカー・ゲーム)
❷JAPANESE HIP-HOP
❸サブスクリプションビジネス

コミュニケーションデザイン部
主事
面田浩史郎
2007年入社後、営業を7年経験し14年にマレーシアへ出向。その後海外マーケティング担当を経て、18年よりGATSBY宣伝担当 …