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IRの学校

IRの学校 10時限目「IR活動の年間計画」

大森慎一(バンカーズ)

イラスト/もとき理川

上場財部株谷:こんばんは。

大森:こんばんは、ようやく涼しくなってきたねえ。

財部:気候は過ごしやすくなったかもしれませんが、経営陣からの宿題が増えてしまいまして、少し大変です。

上場:株主総会の振り返りが評価されたこともあって、既存株主は総務部、投資家への対応や開示対応はIR担当室という括りだったのを改め、株主対応全般の企画をIRで担当することになりました。もちろん株式事務などは総務部の支援を仰ぐのですが。

大森:いいねえ、経営陣の信頼が厚くなっているってことだねえ。

上場:そうなんですけど、IR戦略の立案、年間計画の策定、予算修正の申請そのほか、やることが多くて。

大森:いい機会だから少し整理してみようか。戦略立案から計画への落とし込みなんて株谷さんの得意領域でもあるから、一緒に考えてみようよ。

株谷:よろしくお願いします。

大森:では、まず、考える手順というか、まとめるべきことをリストアップしてみようか。杏奈さん、今、考えている手順、何をどう進めている?

上場:はい、まず、過去に行った活動、使用した資料、ツールを集めました。それらを参考に年間スケジュールに落としました。イベントごとに、それぞれに求められている資料、適した資料・ツールを整理してピックアップしています。

大森:なるほど、なるほど。

上場:それぞれ、既存資料の状況、アップデートの必要性、新規ツール候補などを検討していまして、予算はこれから集めるつもりです。

大森:悪くないんだけど、ねえ。

株谷:そうですね、ご自分でも最初におっしゃっていましたが、IR戦略は既に整理されていたか、与えられていたかしたのですか?

上場:いえ、なるべく具体的な施策やツールの選定を、と思いまして、抽象的なまとめは先送りしていました。

株谷:う~ん、戦略というと、抽象的なものだと考えてしまうものなんですかね。

上場:すみません、そんなつもりはないのですが、苦手なもので。

大森:ははは、じゃあ、具体的な戦略の立て方・考える手順など、株谷さんに...

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