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IRの学校

IRの学校 8時限目「株主総会の事前準備」

大森慎一(バンカーズ)

イラスト/もとき理川


財部株谷:こんばんは。

大森:こんばんは。なんとなく声が弾んでいるようだけど?

上場:一応、一大イベントが終わったので⋯⋯。

大森:ああ、そうか!株主総会だね。ご苦労さまでした。株谷さんの会社は上場後初の総会ということになったのかな?

株谷:はい、そうです。信託銀行さんにアドバイスもいただきながら、準備したつもりでしたが、当日は結構あたふたしました。

大森:なるほど。杏奈さんたちは特に問題なかったのかな?

上場:それなりに満足できたかな、とは思うのですが、今回はハイブリッド型バーチャル株主総会にチャレンジしたので、出席株主さんたちの反応がリアルタイムで伝わってこなくて⋯⋯。

大森:まあ、そうだね。出席株主さんということは、出席型にチャレンジしたのかい?

財部:あっ、いいえ、参加型でした。

株谷:バーチャル総会の参加型と出席型のメリット、デメリットもお聞きしたいですね。

大森:じゃあ、本日は株主総会の反省会といった形で、勉強会を始めて、時間があるようだったら、次回展望としてその辺りも触れようか?

株谷上場:はい、お願いします。

株主総会の質疑応答

大森:了解。では、まず、株谷さんが感じた反省材料、課題を話してもらえるかな?

株谷:一言で言うと、質疑応答の拙さです。当社は、社長が担当役員を指名する形で行ったのですが、適切な指名が必ずしもできなくて、指名された役員も無理に自分の担当領域の回答に持っていくので、質問と回答がちぐはぐになったりしました。また、せっかくいい質問を出していただいたのに、答えるべき回答案ではない回答をしてしまい、結果としてはぐらかすような形になったりして、残念でした。

大森:なるほど。杏奈さんの会社はどうでしたか?

上場:目立ったマイナスはなかったと思いますが、利子はどう感じた?

財部:そうですね、私は初めての総会だったので、比較はできないのですが、当社のユーザーさんだと思われる株主さんからの質問で「こんなに利益が出ているなら製品価格を下げろ」が印象的でした。普段のIRにおける投資家さんとの質疑応答ではあまり聞かない質問だったので⋯⋯。

上場:ああ、そうね。失礼ながら、少ししつこかったしね。

大森:ははは、愛用者が株主だと、利害関係が逆になる部分もあってしょうがないところだね。

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