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IRの学校

新人IR担当広子と学ぶ「機関投資家との面談で、社長が暴走して困ります」

まぐまぐ 大森慎一

社内の部署に協力してもらい、コーポレートストーリーを形にし、投資家への会社説明資料をまとめた広子。早速、機関投資家とのミーティングに出かけた。しかし、意気揚々と話す社長のプレゼンに、どこか違和感が……。

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社長にとってのIRとは?

広子 ▶先日、投資家さんを訪ねました。経営企画部長の旧知のファンドマネージャーの方です。主幹事証券の系列でもあるので、紹介してくれた部長は「気楽に社長のお供をしておいで」なんて様子で。私は伺うまで、どんな質問をされるかドキドキしていたんですが……。

大森 ▶いきなり機関投資家さんとのミーティングかい?「怖い」と思う感覚は大切だから大事にね。だけど、部長さんの言う通り、主幹事系列だとやりやすかったんじゃないの?

広子 ▶そうなんですよ、丁寧に聞いてくれて、質問も分かりやすくて。

それなのに社長ったら、私たちのつくった説明資料に沿わずに、自分の思う通りに語りだしてしまって……。社長の昔話や苦労話を30分聞かされたんですよ!しかも、先方からの質問もバッチリ想定問答を用意してあったのに、トンチンカンな回答で。

大森 ▶それは大変だったねえ。で、社長さんの機嫌はどうだった?

広子 ▶社長はすっかりご機嫌で「今度はいつだい、上場くん?」なんて調子なんですよ。

大森 ▶じゃあ、とりあえず初の個別訪問は成功ということで。だって「もうIRはこりごりだ」って感想を持たれるよりいいじゃない。

さて、じゃあ、一つひとつ整理しようか。まず、広子さんは …

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