SNSは消費者に企業の存在を身近に感じてもらう目的のためにも活用できる。思わず見たくなる投稿はどのようにして考案されているのか。家具・インテリアブランドとしてSNSを運用しているベガコーポレーションに話を聞いた。
20代から30代を中心に人気を集める家具・インテリアブランド、LOWYA(ロウヤ)。ECを中心に商品を展開している。同社は新規顧客獲得を目的に2022年2月からTikTokの運用を開始した。
同社が2021年に実施した認知度調査でLOWYAを知っていると答えたのは全体の9.1%だった一方で、他社と比べて「知っているが購入したことがない人」は少ないこともわかった。つまり、「認知さえしてもらえれば購入時の選択肢として想起され、購入してもらえる確率が高い」ブランドだということが判明したのだ。この結果をうけLOWYAは、潜在顧客にアプローチするためのSNS施策を開始した。
「InstagramやTwitterなどでの投稿は既に始めていましたが、この2つは基本的にLOWYAのことを知っているお客さまにアプローチをするもの。フォロワーに私たちのことをより好きになってもらうための施策としては効果的ですが、私たちのことを知らない層へのコミュニケーションにも注力するため、2022年に『TikTok』の活用を始めました」と話すのは、LOWYAを提供するベガコーポレーションのSNSマーケティング担当、谷光大聖氏。
既存顧客へのアプローチと新規顧客開拓の両立で、現在SNS総フォロワー数は100万人を超えた。そんなLOWYAでは、どのプラットフォームであっても共通のコンセプトを設けて運営しているのだという。
専門性と親近感の両立でパーソナルNO.1を目指す
SNSごとの世界観の統一や、企画・編集などの指針となる「コンセプト」。LOWYAのSNSではその指針をどのように設定しているのか。
「私は、お客さまが家具を買う際に頼りにする軸は2つあると思っています。1つは家具カテゴリの中で最も知名度のある『市場のNO.1』であること、もう1つは『消費者に身近な存在の中でその分野に詳し...