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SNSで「買いたい」をつくる方法

「欲しい」から「買う」につなげる SNSからECへの導線設計

武井絢子氏(Barriz)

SNSで購買意欲を喚起し「買いたい」を醸成した後、ストレスなくEC上で商品を購入してもらうためには、どのような点に注意する必要があるのか。消費者が離脱してしまうポイントや、サイト設計で押さえておくべき注意点について解説する。

消費者の購買行動が多様化した昨今、SNSとECそれぞれの戦略は、チャネルは違えども密接に関わるようになってきている。その背景には、SNSがもつ以下の特性が関係しているのではないだろうか。

購買行動に対してSNSが効果的な導線に

かつては「認知/ブランディング」の場としての要素が強かったSNSだが、今や商品の詳細を調べる手段としても主流となった。当社調査では、Z世代における購入前の情報収集手段においても、「計画買い」・「衝動買い」双方でSNSを使用する傾向が見られている(図1)。

図1 Z世代における情報収集経路

Barriz作成のグラフをもとに作図。
調査主体は、Z世代研究会(ゼトケン/CARTA COMMUNICATIONS)。

加えて、各SNSにおける利用者とのインタラクティブなコミュニケーションやコマース機能のアップデートにより、購入までの導線をシームレスに提供することが可能となった

また、既に一定の購買意欲を持っている顕在層の含有率が高いECサイトと比較すると、隙間時間の情報収集やコミュニケーションのために訪れているSNSは、まだ「買いたい」という感情には至っていない潜在層を多く含有している。つまりSNSは、自社にとって顧客となり得る多くの消費者に初めて接触し、購買へのマインドチェンジも図ることができる、非常にポテンシャルの大きい場所であると言える。

衝動的な「買いたい」を促す “瞬発性”のある情報発信

特にEC外で接触する消費者においては、「買いたい」という感情は時に衝動的に発生する。その衝動を促すためには、お得感・時限性のある情報(セールやクーポンなど)や、シーズナリティ・時間帯を加味した情報を発信することが効果的である。そのような瞬発性のある情報を届ける場としてSNSは効果的だ。

では、どのようなSNS上のコミュニケーションが購買への後押しとなるのか。まず押さえるべきは、「ターゲット=“誰に”届けるか」、「チャネル=“どこで”届けるか」、「クリエイティブ=“何を”届けるか」という極めて基本的なこと。自社商品にとって...

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