ライオンが昨年9月に発売した「ルック おふろの防カビくん煙剤」は、10カ月間で400万強を発売。マスメディアを使った宣伝だけでなく、サンプリングの実施にも力を入れている。

新方式のカビ防止剤の効果をどう実感してもらうか
ライオンは浴室用カビ防止剤「ルック おふろの防カビくん煙剤」の認知度を高め、購買を促すために今年、さまざまなサンプリング施策を展開してきた。同商品は、浴室に煙を充満させてカビの発生を防ぎ、掃除の手間を減らすというもの。事前にカビ取り掃除が必要なため、カビ取り剤との併売を促せるほか、1、2カ月に1度の利用で防カビ効果が高まるため定期購入が期待できる。新方式のカビ防止剤は使い方から知ってもらう必要があるが、利用者の98%が「リピート購入意向あり」との結果も出ており、利用機会を増やすサンプリングはプロモーションの重要な要素だった。リビングケア事業部の菊池朋子氏は「サンプリングの企画にあたり、商品の利用シーンを想像できる場面で実施すること、その結果を店頭施策に生かすことを考えました」と話す。
そこで企画されたのが(1)引越し業者とコラボしたサンプリング (2)家事代行業者とコラボしたサンプリング(3)口コミサイトでのモニターサンプリングである。
一つ目の引越し業者とのコラボは、新生活・引越しシーズンに、商品とリーフレットを入居者に手渡すというもの。引越し直後「きれいな浴室の状態を維持したい」気持ちが高まっているタイミングを狙った。3月・4月に配布すれば、梅雨の最需要期には顧客がリピート利用することが予想されるので、販売店との商談時に、このサンプリングが販売強化の説得材料になった。