アニメーション『機動戦士ガンダム』とコラボレーションしたプロモーションを行うオーリス。昨年、ガンダムのキャラクター「シャア・アズナブル」のイメージを体現した「シャア専用オーリス」のコンセプトカーを発表し、今年10月には市販車の発売も開始。市販化に向け、企画をどのように通していったのか。
〇写真提供/Clicccar(三栄書房)
シャアをイメージした「シャア専用オーリス」を市販化。ウェブ上でバーチャルカンパニー「ジオニックトヨタ」を設立し、ファンが登録。市販化に至るまでのアイデアを募った。
人気キャラクターとのコラボで新規顧客を開拓
トヨタマーケティングジャパンは、『機動戦士ガンダム』のキャラクター「シャア」をイメージした「シャア専用オーリス」の市販モデルを、10月1日に全国のネッツ店を通じて発売した。小型車「オーリス」をベースに、オリジナルパーツを顧客がプラモデルのように組み合わせて装飾できる「パーソナルカスタマイズ」の形式をとっている。ファン垂ぜんのパーツは全19種類。専用カーナビには、シャアの声優・池田秀一氏によるオリジナルボイスを500通り収録した。
2012年8月にコンセプトカーを発表し、その後商品化に向けウェブ上でバーチャルカンパニー「ジオニックトヨタ」を2013年1月に設立。2万6000人強の「社員」登録を集め、市販モデルの意見を募集した。ジオニックトヨタ社員には20代の若年層も多く、そのうち半分はシャア専用オーリスの購入意向があると回答している。ネッツ店には、市販モデルの特製カタログを入手するために来店する人が増加しており、車に関心のない層への興味喚起と、新規客の開拓につなげている。