山手線の車両を貸し切って、リアル脱出ゲームを実施。見事脱出に成功すると、車内に設けられた「爽快DRY RICKEY BAR」で発売前の商品を楽しめるというこのイベントは、多くのメディアで取り上げられソーシャルメディア上でも話題となった。安全上のことから制約も多い中で、いかにして“史上初”となる企画を通していったのだろうか?

当日は31名が参加。車内に特設バーが設けられた特別編成の山手線は、大崎駅を出発し、以降どの駅にも止まらずに山手線内を一周した。
ターゲット特性を踏まえ新しい、面白い、話題になる企画を
近年伸びている、アルコールの強い「ストロング」と言われるカテゴリーにおいてキリンビールが新商品「キリン ドライリッキー」を発売した。このプロモーションとして発売前日の7月15日に実施したのが、山手線の1編成を貸し切って行った「爽快DRY RICKEY BAR」だ。
企画の背景について、キリンビール マーケティング部の中川紅子氏は「伸張するストロングカテゴリーに現代感のカッコよさを併せ持つ『リッキースタイル』という新しい選択肢を提案するため、ターゲットを20~30代に設定。この世代のストロングユーザーの飲み方を調査したところ、短時間でサッと自分の好きなものを飲み、効率良く酔いたいというニーズがあることが分かった。そこで、こうしたスタイルを浸透させるために、彼らが『面白い』『新しい』と思えるプロモーションを提案してほしいと相談したことがきっかけ」と話す。
また、テレビCMを使わずに、商品の情報に触れて認知してから購買するまでの距離が短い、毎日の生活導線に近いメディアでコミュニケーションを行いたいという希望もあったという。