11月1日から3日にかけて四国新聞社が栗林公園(高松市)の掬月亭で開催した特別企画展「六六鱗掬月七百景」。「六六鱗」とは、一列に36枚の鱗が並ぶことに由来する鯉の別名だ。栗林公園は江戸時代から鯉が悠々と泳ぐ池の景観の美しさで知られてきたが、2018年の鯉ヘルペスの蔓延によってその姿は失われていた。そこで、四国新聞社は栗林公園ニシキゴイ復活応援プロジェクト「コイサポ」に協力。
寄付を集め、11月3日にようやく元の700匹超の姿が蘇った──そのストーリーを空間や映像・グラフィックで表現したのが、今回の展覧会だ。企画制作を手がけたのは、電通 プランナー 関遼さん、葛原健太さん、同アートディレクター 瀧澤章太郎さんらのチーム。「鯉の復活を新聞の45段広告で告知した上で、さらにストーリーを知っていただけるような取り組みができないかと考えました」と関さん。
会場の仕掛けはこうだ。入口では鯉のぼりのような24枚の...