編集部が街で気になった様々なデザイン
PACKAGE
きびだんご
(廣栄堂武田)


- CD+AD/作元大輔
- PM/矢本奈央
- D/砂田幸代
- I/Noritake
岡山の老舗菓子メーカー「廣栄堂武田」は人気イラストレーターNoritakeさんを起用し、きびだんごのパッケージをリニューアルした。「きびだんごは、岡山のお土産の定番。近年は、各社ともパッケージデザインに力を入れています。廣栄堂武田さんはきびだんごの元祖メーカーでもあるので、数あるきびだんごの王道を行くようなパッケージを作りたいと考え、シンプルながら力のあるイラストを描くNoritakeさんにお願いしました」と、ディレクションとデザインを手がけたCIFAKAの作元大輔さん。
新パッケージは、桃太郎の桃からイメージした桜色。箱の大きさに応じて、桃太郎の登場人物が増えていく。よく見ると、鬼もさる、いぬ、きじと共に並んでいる。「きびだんごは、人と人を結ぶきっかけになるもの。そこで鬼を敵として扱うのではなく、桃太郎の仲間の一人と考え、Noritakeさんにやさしい表情で描いてもらいました」。
制作において注力したのは、パッケージの面に対してのイラストの比重だ。「売り場でパッケージを見たとき、まず桃太郎の顔、その次に商品名が目に入るよう、イラストと文字とスペースのバランスをかなり細かく調整しています」。イラストのインパクトは大きく、発売後は前年の2倍を超える売上となっている。
TOOL
安全衛生カレンダー
(中央労働災害防止協会)


- 企画制作/伝創社
「安全衛生カレンダー」は、厚生労働省の関連団体である中央労働災害防止協会が制作。毎年、鉄道関連会社やメーカーの事業所などに頒布されており、こうした事業所で活用される「全国安全週間」などの安全衛生行事情報や標語などが紙面に網羅されている。
2020年版のテーマは、鉄道だ。地震、豪雨、台風など、自然災害の多い日本の国土を走る鉄道には、さまざまな苦難を乗り越えた路線が多くある。安全を意識してもらいたいという考えから、毎月の写真には過去に災害を乗り越えた全国各地の鉄道の写真を採用した。その中の1枚は、今年3月にようやく全線開通した三陸鉄道で、風景写真家の山梨勝弘さんが撮り下ろしている …