編集部が街で気になった様々なデザイン
BOOK
幡野広志『ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。』
(ポプラ社)

- 装丁/グッドデザインカンパニー
末期ガンで余命宣告を受けたことを公表している写真家 幡野広志さんの新刊は、白地に箔押しのタイトルのみのシンプルなデザイン。装丁を手がけた水野学さんは写真家 鈴木心さんのワークショップで幡野さんと知り合い、旧知の仲だった。昨年、数年ぶりに再会。その後、本書と3月にほぼ日から出版された『写真集』の装丁を、本人から直接依頼された。出版社や編集社と共にそれぞれ100案ほど見てもらい、最終的に幡野さんが選んだという。
水野さんは「人は遅かれ早かれいつかは死ぬ。その境目が絶対に存在するわけで、このタイトルはまさにそれを表しています。そういう境目のようなものや潔さを装丁で表現できればと思いました」と話す。白い装丁にも関わらず、PP加工をしなかったのは、「繰り返し読んだ手の痕跡が残るから、本は汚れる方がいい」という幡野さんの意向から。「アーティストや作家の場合、本人が作りたいものを聞いて、それを形にしていくのが一番しっくり来ます。今回も、僕らはパレットとキャンバスを用意しただけ。幡野さんに描いてもらい、できあがった装丁と言えるかもしれません」。
CD
高橋一生『きみに会いたい-Dance with you-』
(ユニバーサルミュージック)


- CD/石原夏子
- AD/大島慶一郎
- C/蛭田瑞穂
- PR/中根宏明
- 撮影/宮原夢画
- 演出/富田兼次
- ST/タケヒサヤスヒロ
- HM/田中真維
人気俳優 高橋一生さんが主演ドラマ「東京独身男子」の主題歌で、初となるCDを発売。宮本浩次さんが楽曲提供とプロデュースを手がけ、話題を集めている。そのジャケットには、紫のネオンに染まったホテルと思わしき部屋で、ベッドに座る高橋さんの姿。まるでドラマや映画の1シーンのようにも見える。「事前にいくつか企画を考えていたのですが、高橋さんにお会いしてみると、部屋のイメージからスタイリングまでご自分の中に明確なイメージを持っていました」と話すのは、アートディレクター 大島慶一郎さん …