4年目を迎えた「ものづくり産地の祭典」の新展開
今年の10月に4年目を迎える、新潟県 三条市のイベント「燕三条 工場の祭典」。今年は金属加工の「工場」に加えて、農業の「耕場」が加わりパワーアップしている。全体監修を行うmethod 山田遊さんとアートディレクションを担当した一人、SPREADの小林弘和さんに話を聞いた。
地域の可能性を引き出すクリエイティブ
箭内道彦さんが昨年4月に福島県のクリエイティブディレクターに就任して以降、どのような取り組みがなされてきたのか。箭内さん、そして福島県庁 広報課の川俣顕太郎さんに聞いた。
今年9月、「福島県の情報発信」をテーマに、福島県庁による報告会が開かれた。福島県のクリエイティブディレクターである箭内道彦さんが出席し、この1年の成果について発表した。
箭内さんは、昨年4月に同県のクリエイティブディレクターに就任して以来、県内・県外双方の情報発信をディレクションし、県の発信全体に統一した視点を通す仕事をしてきた。この日の報告会は、県庁の部門横断型組織「風評・風化対策プロジェクトチーム」に所属する各課(広報課、農産物流通課、観光交流課など)の課長が出席し、この1年の成果を共有するものだ。
主な実績として報告されたのは、
(1)テレビCMを活用した農産物のPR「ふくしまプライド」
(2)福島の日本酒のPR動画
(3)アニメーション動画シリーズ「みらいへの手紙」
(4)新観光ポスター
(5)3月12日に出稿した新聞広告など。
いずれも貫かれているのは「福島の光と影を両方伝えていく」姿勢だ。「行政のPR って、何となくお堅くて、どの自治体も似ていて、元気で明るい。でも、福島には光も影も両方あります。いいことばかりではないけれど、悪いことばかりでもない。それをどちらも伝えなければ、正しい理解は生まれない」と箭内さんは話した。
各課の課長からは、「ガイドブックが昨年の2倍のスピードではけている」(観光交流課) ...