4年目を迎えた「ものづくり産地の祭典」の新展開
今年の10月に4年目を迎える、新潟県 三条市のイベント「燕三条 工場の祭典」。今年は金属加工の「工場」に加えて、農業の「耕場」が加わりパワーアップしている。全体監修を行うmethod 山田遊さんとアートディレクションを担当した一人、SPREADの小林弘和さんに話を聞いた。
地域の可能性を引き出すクリエイティブ
福岡から飛行機や船などで、ダイレクトに行ける離島を1 つのチームにして、地域活性化を図る「Re島プロジェクト」が今年7月に始まった。離島をひとつにまとめてキャンペーンを行うことの狙いとは?
対馬、壱岐、五島列島、屋久島――九州にあるこれらの島の共通点が何だかわかるだろうか。答えは、福岡から直行便の出ている島であることだ。「Re島プロジェクト」は、この離島にある5つの離島自治体――対馬市、壱岐市、新上五島町、五島市、屋久島町がひとつのチーム(九州離島広域連携協議会)になり、今年7月に開始したキャンペーンだ。
Re島プロジェクトの“Re”には5つの意味が込められている。島々の魅力を再発見(Re-discover!)して、それを世の中に再提案(Re-produce!)し、来た人を気持ちよく(Re-fresh!)し、移住者を増やし(Re-turn!)、離島の未来を再び元気に(Re-born!)する。プロジェクトを通して、いろいろな“Re”を起こしていく。
キャンペーンの目的は、観光客誘致・地域経済の活性化・移住定住者の獲得だが、一言で言えば「人に来てもらう」ことだ。離島の一番の課題は、遠くてなかなか行けない場所だと思われがちなこと。「物理的な距離ではなく、心理的な“ 距離感”なんです。実際には、福岡から飛行機に乗れば30分で行ける島もあるのですが、面倒くさい、ハードそうというイメージが先に立って、気軽に行こうとは思えない人が多いんです。この距離感を縮めることが、僕たちが離島の人たちと取り組んだ課題でした」と、Re島プロジェクトのクリエイティブディレクターを務める電通九州のCD今永政雄さんは話す。
5つの島を連携させていくにあたり今永さんたちが最初にはじめたことは …